タンパク質摂取量に上限値はあるのか[※ありません]

今回は、タンパク質の摂取量上限値はどのくらいなのか?

悪影響はないの?

プロテイン、太らない?

という疑問にお答えするべく、記事を書いていきます。

目次

タンパク質摂取推奨量

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)概要によると

平均して50g以上の摂取が必要と書いてあります。

体重1kg当たりの1日の必要量は、運動をしていない人でも0.8〜1.0gとなり、60kgの人なら48g以上のタンパク質が必要となります。

トレーニングをしている人なら体重1kgあたり1.2〜2.0g程度が必要である。とされていて、60kgの人は72g〜120gが推奨量となります。

ちなみに

脂質はこんな感じ。

出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)概要

カルシウムは上限値がありますね…

一日2500mgです。

出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)概要
明治おいしい牛乳 公式ページ

コップ一杯200ml内にカルシウムは227mg。

…10杯位にしときましょう。

ビタミンや亜鉛なんかも上限が定められています。

詳しくはサイトからPDF開いてください。

…プロテインの話に戻ります。

タンパク質の上限値は?

トレーニングしている人ならば体重あたり2.0gのタンパク質をとっていいと言われています。

しかし、それ以上のタンパク質をとるとどうなるのか。

よく聞くのは、肝臓や腎臓に負担をかけるため取り過ぎは良くないという噂ではないでしょうか。

先に言っておきます。

腎臓に問題がなければ、タンパク質はとりすぎても大丈夫。

健常者が”タンパク質をとりすぎる”というのはとんでもない食事量になってしまうため、普通の食事ではほぼ無理です。

少しここで、体重あたり2.0gのタンパク質ってどのくらいなのかを説明します。

体重60kgの人がトレーニングをする日、体重あたり2.0gのタンパク質をとるとします。

120gです。

120gのタンパク質は、どのくらいの食事量なのか。

  • 卵20個
  • 納豆17パック
  • 枝豆1kg
  • 豆腐1.8kg
  • サラダチキン5個

これらを一日で食べる計算となります。

これでもまだ、推奨量内です。

どうですか?

ほとんどの一般人は、タンパク質、足りてないんです。

体重あたり2.0gではなく、もし体重あたり3.0g以上のタンパク質を摂取するとどうなるのか…

一年間、3.0g以上のタンパク質をとる実験があり、そこでは人体に影響はなかったようです。

山本さんによると、体重あたり4.4gでも問題ないそうです。

(8週間に渡って体重1kgあたり4.4gのタンパク質を摂取した実験)

60kgの人だと、264g…

プロテイン20杯以上に相当します。とりたくてもとれないです。

しかし、これは腎臓が正常に働いている人、しかもトレーニング経験者による実験で、腎臓病を患っている人は制限が必要となります

タンパク質をとりすぎると

タンパク質をとりすぎても健康被害はないと言いましたが、普通の食事でタンパク質を大量にとろうとすると、余計な糖質や脂質まで摂取することになります

タンパク質を増やすと同時に摂取カロリーも増えていくのです。

とったカロリーはエネルギーとして使われないと、みんなが嫌いな脂肪になります

それは望んでいませんよね?

余分なカロリーをとらないようにするにはどうすればよいのか。

プロテインです。

プロテイン=タンパク質

なのですが、薬物のように扱っている人が多いこと多いこと…

なんなんでしょうかね。

ステロイド(ドーピング)とごっちゃになっていたり…

プロテインはドーピングではないですし、ずるでもないです。

しかし、タンパク質だけに偏りすぎるのもよくありません。

きちんとした食事をとり、足りない分をプロテインで補う。

これが大切です。

タンパク質不足になると

またほんの少し脱線します。

タンパク質は、筋肉のもとになるのはご存知の方が多いと思います。

他にも、爪、髪、皮膚、怪我の修復にも使われています。

タンパク質は不足すると

  • むくみ
  • 筋肉が減る
  • 傷が治らない
  • 体調が悪くなる
  • 太りやすくなる
  • 免疫力が低下する

などの悪影響があることも覚えておきましょう。

プロテイン

食事で必要なタンパク質をとろうとすると、「余分なカロリーまでとることになってしまう」ということは話しました。

そこで、必要なタンパク質だけを効率よくとりたい方や、少食で胃が小さいため、あまり食べることができない方におすすめなのが”プロテイン”です。

水に溶かし、シェイクするだけで20gほどのタンパク質を手軽に摂取できるのです。

プロテインは太るのか

こんなことを聞いたことありますか?

「プロテイン?太るんじゃない?」

答えます。

太りません

逆に、タンパク質を摂取すると「自然と食欲が低下」し「満腹感が増す」のです。

タンパク質を増やすと、レプチンの感受性が高まり、食欲の抑制が起きます。

ホエイプロテインにすると、グレリンの分泌量が減ります。

グレリン (ghrelin) は、から産生されるペプチドホルモン下垂体に働き成長ホルモン (GH) 分泌を促進し、また視床下部に働いて食欲を増進させる働きを持つ。

出典:Wikipedia グレリン

さらにCCK(コレシストキニン)分泌。

これは満腹ホルモンと呼ばれ、消化を助けてくれます。

消化器系がタンパク質脂肪など、化学的な消化に時間のかかる食品を十分に消化する作用を助ける。 胃が糜粥を十二指腸に送り込むのをゆっくりにし、消化酵素に富む膵液の分泌を促進する。胆嚢を収縮、オッディ括約筋の弛緩を促し胆汁排出を促進し、食品中の脂肪分を乳化させて消化しやすくする。

出典:Wikipedia コレシストキニン

他には、満腹シグナルを送るペプチドのPYYを増やし、食欲を減らします。

PYYはブタの小腸より単離されたペプチドで,ニューロペプチドYや膵ポリペプチドとともに1つのペプチドファミリーを形成している.PYYは,摂食により分泌が誘導され,ヒトでは食後30分から60分の間に血中濃度がピークに達し,徐々に基礎値に戻る

出典:摂食障害における消化管ペプチド – 日本肥満学会

さらに、高タンパク食をとることによりGLP-1 も増大します。

GLP-1は満腹中枢を刺激し、糖質の吸収をゆっくりにし、インスリン感受性を高める作用がある

出典:ダイエット ‐理論編‐: 山本義徳 業績集12 山本義徳著

お分かりいただけたでしょうか…

タンパク質は、むしろ痩せやすくすると言われています。

太る原因は、普通の食事で必要分のタンパク質をとろうとすると、余分な脂質、糖質までとることになります

結果、カロリーが増えて太ってしまうのです。

プロテインなど、タンパク質単体で摂取することで不必要なカロリーを抑えることができます。

プロテイン摂取のタイミング

プロテインはどのタイミングで取ればよいのか。

説明します。

タンパク質摂取頻度

基本的に、タンパク質は朝昼晩とったほうが良いです。

で、足りない分を間食の時間に摂取します。

タンパク質をとるタイミングは3時間から5時間に一回です。

トレーニングする日はもちろん、次の日もタンパク質の補給を忘れてはいけません。

タンパク質は筋肉の修復に必要なんです。

筋肉の修復はトレーニングの開始時から始まり、全回復するまで約2日かかります。

その間、体はタンパク質を欲し続けています。

トレーニング一時間前にはタンパク質をとっておくようにしてくださいね。

プロテインを消化吸収するまで約一時間かかるので…

体に入れてすぐに筋肉になるわけではありません。

吸収、分解、合成。

時間がかかります。

…あ、あと、朝は血糖値と血中アミノ酸レベル(体内のタンパク質)が低くなります。

よって、朝起きてすぐのプロテイン、オススメです

タンパク質摂取量

この記事の序盤で、トレーニングする日はタンパク質は一日に体重1kgあたり2g以上摂取しましょうと書きました。

タンパク質は一度に大量にとってもあまり意味がありません。

一度にとる量は最大40gほど

それを一日の中で分散させて摂取することで効率的になります。

トレーニング前後は多めにとります。

例えば、70kgの人がトレーニングする日はタンパク質を140g以上とりたい計算になります。

3食の食事でとる量が60gほどだとすると、あと80gをプロテインで補います。

それを、起床後に20g。

トレーニング一時間前に30g。

トレーニング中、あるいは直後に30g。

このようにトレーニングの前後を、多めに割り振ると良いと思います。

おすすめのプロテイン

Gold Standard 100% ホエイ プロテイン ダブルリッチチョコレート 907g

僕が飲んでるのは↑

味よし、溶けよし、コスパよし。

ビルドメイク24

まとめ

タンパク質の摂取量に上限値はほぼない。

(そう簡単には体重1kgあたり3g以上は摂取できない)

摂取のし過ぎは、コスパと効率が悪いため体重1kgあたり2g〜3g以内の摂取が目安。

腎臓に疾患がある人は制限が必要。

プロテインは太りにくい。

普通の食事で、推奨タンパク質量をとろうとすると、とんでもない食事量が必要になる。よって太る。

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クライマーは食事で強くなる。その1[栄養は力になる] | ぶちょログ へ返信する コメントをキャンセル

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