ロクスノで紹介されている、「新作シューズテスト2022」では20足中の堂々の1位を獲得していた【SOUPED UP】ですが、いったいどんなシューズなのでしょうか。
ちなみに、SOUPED UP(スープアップ)は俗語で”エンジンをパワーアップした”、”高性能化”という意味になります。
この記事はこんな方にオススメです!

SOUPED UPはどんなシューズなんだろうか。



SOUPED UPのレビューや口コミを知りたい!
- VXIやJET7を使っていた人は履いてみる価値あり!
- 画期的なソフトシューズ
- 従来のソフトシューズのデメリットを解消!
目次の後に詳しく説明しています。


この記事を書いた人
- ぶちょー(クライミング飛鳥店長)
-
15歳からクライミングをはじめ、現在27歳。
趣味は読書やカメラ。
【登ってきた主な課題】
最高RP 四段 5.13a フルチャージ(四段) MidnightLightning(V8)などなど
- ミウラー EUR38 ジャスト
- コブラ
- パイソン
- フューチュラ
- ソリューション EUR39
- インスティンクトVS EUR40 ジャスト
- フューリアS EU40
- アグロ US8 ジャスト
- フリーレンジプロ US8.5 ゆとりあり
- VXI US9 ゆとり大
- JET7
- フラッグシップLV US8 きつめ
- VIM US8
- スープアップ US8.5 少しゆとりあり
僕は、わりと細身で甲が低い足形をしています。体重は58㎏です。
販売店さん一覧はこちらで確認できます。初回入荷数量が少なめですのでご興味ある方はお早めがオススメですー。 https://t.co/XdtVtSEvUg
— かちくん@しん (@SIN_UNPARALLEL) March 2, 2023
飛鳥のオンラインショップも在庫量が少ないです…
UNPARALLEL[アンパラレル] SOUPED UPの性能
SOUPED UPはアンパラレルのラインナップの中でも「ハイエンドモデル」「ソフトシューズ」に分類されます。
近代的なスポーツルートや立体的なボルダー課題に性能を発揮するため、ジムでパフォーマンスを向上させたいクライマーにおすすめのシューズです。
ソフトシューズに分類されるSOUPED UPは特に「ボテ」や「スメアリング」に適しています。
さらに、アンパラレルのソールは、他のメーカーとは一線を画すフリクション性能を発揮します。
よって、フリクション性能が試される、より高度な課題に対応します。
公式サイトから抜粋
【複数のラバーとミッドソールの組合せ】
前足部にはRS3.5㎜、後足部にはRH3.5㎜、トウラバーパッチにはVDを採用。
さらにミッドソールも特徴的です。爪先にはソフトシューズにふさわしい柔軟性を得られるよう、フィッシュフック(釣針)型ミッドソールを採用し、複雑な曲面構造のフットホールドに対応します。対してヒールカップには高剛性ミッドソールを配置し、適度な剛性が得られています。
これらの組合せにより、ホールドを足指でつかむ様なフットワークや、極度にアングルが薄いボリュウムへのスメアリングはもちろん、シビアなトウフックやヒールフックにも対応します。
ソフトシューズだからといって、使いどころが限定されてしまうシューズではなく、ソフトシューズでありながら幅広い汎用性を求めたモデル。それがSOUPED UPです。
ROCKMASTER Facebookより
・2ピースアウトソールの前足部にフィッシュフックミッドソールと組合わせてRS3.5mmラバーを配置。足指でフットホールドを掴むようなダイレクト感と、シビアなスメアリングで異次元のフリクションを発揮
・前足部アウトソールのインサイド側を延長し、インサイド側のスメアリング対応性能を向上
・後足部にはRH3.5mmと高剛性ミッドソールを採用し、様々な形状のヒールフックにオールラウンドに対応するとともに、踵の形状にしっかりとフィットし優れた追従性を発揮
・前足部を大きく覆うVDトウラバーパッチを採用し、デリケートでシビアなトウフックにも対応
・しっかりと土踏まずを持ち上げるスリングショットと、シンプルかつ耐久性の高いシングルベルクロとスプリットタンにより、スムーズな足入れ感でありながら優れたフィット感を発揮『SOUPED UP』はソフトシューズに求められる要件を、高いレベルで完成させた新世代ハイエンド・ソフトシューズです。強傾斜の壁面から足先が切れない様求められるシビアなフットワークや、水流に磨かれたフリクションの乏しい岩肌、そして現代スポーツクライミング競技では必須ともいえる極度に厚みの薄い外傾ボリュウムへのスメアリング。このようなシューズ自体の柔軟性と、ダイレクト感、そして圧倒的なフリクション性能を求められるシーンで『SOUPED UP』はその真価を発揮します。フィッシュフックミッドソールと組合わせた前足部アウトソールにはフリクションに優れるRS3.5mmを配置し、インサイド側のスメアリングへの対応力を向上したソール形状を採用。後足部アウトソールには剛性とフリクションのバランスに優れるRH3.5mmを配置し、高剛性ミッドソールを組合わせ、ソフトシューズとは思えない優れたヒールフック性能を発揮。また甲部分を広く覆うVDトウラバーパッチはシビアでデリケートなトウフックに対応。
キャラバン公式サイト
ソフトシューズに求められる要素を高レベルで実現した『SOUPED UP』は正に新世代のハイエンド・ソフトシューズと言えるでしょう。
中の人はこうおっしゃっております。
とりあえず、3/4発売の新シューズの公式的情報です。https://t.co/54bqTq8CVu
— かちくん@しん (@SIN_UNPARALLEL) March 2, 2023
簡単に言えば、比較的オールラウンダーなソフトシューズを意図して企画しています(異議は認めるというか、あるでしょうと思います)。
サイズ感はまあ大体の方がFlagshipと同じで丁度良いそうです。
ROCK&SNOW シューズテストより抜粋


この記事で発表された最新シューズ20足中の最高評価を獲得しています。
ロクスノでのレビューは以下の通りです。
非常に柔軟で足裏感覚に優れたシューズ。
柔軟ながら全体の剛性もちゃんとあるので、ヒールもよく効き、エッジングも思った以上に安定している。
ラバーのフリクションは他メーカーとは一線を画す一級品で、スメアリングやソールが乗り、育ち尽くしたつるつるのホールド、ジムの壁スメア、果ては河原の石灰岩などに対して最高の性能を発揮する。
”面”で踏んだ時の安心感は群を抜いており、つるつるに磨かれた岩でも力を発揮する。
ソフトシューズの性能
僕は柔らかいシューズの代表格、5.10のVXIを5年以上履いてきましたし、硬いシューズの代表格、ミウラーは10年以上履いています。


柔らかいシューズのメリットとデメリットは以下の通りです。
- ホールドの形状がダイレクトに伝わる
- トウフックが決まりやすい
- スメアリングが効く
- 足でホールドを掴める
- 足の技術が向上する
- 長時間履ける
- ヒールまで柔らかくて痛い
- ヒールが脱げやすい
- 粒ホールドに足の指が負ける
- つま先が疲れてくる
- 自分の足の力でかき込む必要がある
- シューズが壊れやすい
以上のことから、ジムでのボテを使った課題や立体的な課題、つるつるな石灰岩などでは柔らかいシューズがかなり生きてきます。
しかし、細かい粒を踏まなければいけない課題やシビアなヒールを要求される課題、花崗岩には向きませんでした。
今回紹介しているSOUPED UPは、これらのデメリットの多くを解消してある画期的なソフトシューズです。
VXIと比べると1段階硬めなシューズとのこと。
- ヒールに剛性あり
- エッジングも安定
痛みがあるほどのキツキツで履くより、ぴったり~少しゆとりのあるサイズ感で履くと、性能を引き出せるシューズですね。
UNPARALLEL SOUPED UP レビュー&口コミ
レビュー
僕の個人的な意見と感動をお伝えしていきます。
現在のレビューは開封して初日に登った感想です。
使いこまないと分からない感覚があると思いますので、また時間を置いて更新しますね。
開封の儀


待ちに待ったスープアップ、心臓の高鳴りを感じながら箱を開封。
早く見たい!


あぁ、紙!


チラっ…見えました。


出てきました。
これが「スープアップ」です。かっこいい…
もう見た目からしてグッド。もはや性能の高さ関係なく履きたいです。
色合いもいいですよね。
重さは軽く、チョークも何もついていないソールが手に吸い付きます。
JET7やVXIのような…とういう噂でしたが、僕には全くの別物に感じました。


サイズ感について
僕はフラッグシップLVはUS8でジャストという感じです。
スープアップのサイズ感は、フラッグシップやVIMを履いている方は同じサイズがジャストサイズになるようです。
僕の場合靴下を履くことに加えて、ソフトシューズはゆとりのあるサイズに慣れてしまっているのでUS8.5を選びました。
楽に履いていられるサイズ感です。
自分の限界にチャレンジする課題やヒールをしっかり効かせる課題ではUS8を履きたいです。
US8.5をある程度履いたらUS8も買います。
KONAの方はこうおっしゃっております。
VIMもフラッグシップも8.5で、スープドアップ(スープアップ?)も8.5でジャストでした。同じサイズ感は地味に助かりますね。
— HAKASE (@tokyopowder) March 2, 2023
なんかでもみんな話題にしてるから、自分が買う前に売り切れないか心配で夜も眠れません。 https://t.co/XGRvpdHVud
スープアップの足入れ


自分は快適さとトゥの自由が欲しく、ほんの少しゆとりのあるサイズ感で選びました。
もうワンサイズ小さいサイズだと、ぎちぎちで小さく、つま先が反りにくいと感じたからです。
スープアップの足入れは「スルっ」でした。足入れにつっかかりなし。
フラッグシップやニューゼロプロ(soill)と比べるとかなり足が入れやすいです。
そして、足が入ってすぐに分かります。
柔らかいことが。
使い込むともう少し柔らかくなりそうですね。
楽しみです。
ヒールの感覚ですが、僕の足形では、ゆとりのあるサイズ感で履くとヒールカップが少し余ります。
(踵は奥まで入っているが、幅が合わない)
脱げはませんが、ズレ(ぐにゃっと潰れる)を感じます。
靴下を履き、ベルクロをしっかり締めることによってヒールカップのズレは少なくなりました。
ヒールの性能を最大限高めたいクライマーは、緩く履くのはお勧めしません。
甲が低い方は、甲の部分に少し空間ができる感じがあると思います。


登ってみた感じ


今までジムで履いてきたソフトシューズの中では、一番使い勝手がいいと感じました。
柔らかいシューズなので、もちろんトゥフックが効き、面で捉えるホールドに最適です。
それだけでなくスープアップの良い点は、ヒール性能が高く、エッジングもある程度カバーしているところです。
トゥフック | ほとんどの課題でしっかり効くが、期待よりは効かない印象 VXIと比べるとやや劣る |
スメアリング | 面で捉える系のホールドにばっちり効く ソールのおかげか持ちこたえてる感がある もう少し使い込むと、より性能を発揮しそう |
ヒールフック | ある程度の課題なら大丈夫 シビアなヒール課題には使えない(踵の形による) |
エッジング | つま先一点で乗るホールドは指が痛い スメッジングなら小さいホールドでも乗れる |
掻きこみ | クライマーの力量に左右される 足で掴む系が得意なら最強 |
足裏感覚 | まだ履いて初日だがホールドの形状が把握できる |
現存するソフトシューズの中では、ジムで最も多くの課題やムーブに対応できると思います。
ただ、ソフトシューズ(VXI)の先入観からか、トゥフックの性能を期待しすぎて「思ったよりもトゥフック効かないな…」という印象です。
トゥフックに関しては、他のシューズに比べて高性能なことは間違いなく、もう少しスープアップに慣れたら印象も変わってくるかもしれません。


インサイドを巻き込んだソールは、ボテやスメアの処理で活躍しそうです。
岩場で使用した感想
まとめ
僕の場合、少しゆとりのあるサイズ感で履いているので、それを踏まえたうえで参考にして下さいね。
- かっこよさに感動
- 足入れがとても良い
- かなり柔らかい
- 踵が細いとシューズの中でヒールがズレる
- 立体的な課題やムーブで性能が光る
- 強傾斜に強い
総括➡いろいろなことができる&かっこいい&待ちに待っていたのでこのシューズを履いて登るのが楽しいです!
コメント