[ボルダリング]クライミングジムのグレード感[課題が甘い、辛い]

「あの課題は甘い、辛い」

「あのジムは甘い、辛い」

ボルダリングをしている方は、よく聞く言葉ですよね。

その言葉を聞くたび、僕は思います。

「グレードに囚われすぎるのも良くないと思うんだよな〜」

…と。

今回は、”ジムのグレードはとっても曖昧なんだよ”ってことを、記事にします。

ぶちょー

ジムグレードの基準が欲しいですよね…

グレードには明確な基準、ないのです…

この記事を書いた人

ぶちょー(クライミング飛鳥店長)

15歳からクライミングをはじめ、現在30歳。
趣味は読書やカメラ。
【登ってきた主な課題】
最高RP 四段+(V13) 5.13d 

ハイドラ(四段+) フルチャージ(四段) Ammagamma (V13)Midnight Lightning(V8)などなど

リキッドフィンガー 5.13d

基準がないなら、自らの経験値を増やし、自分の中に基準を作りましょう。

以下、小山田大さんのブログより抜粋。

まあ、本当はグレードなんてどうでもいい。

「なんかやたら難しくてかっこいい課題だ」「よし登ろう」「うーんなかなか出来ない」「出来たー嬉しいな!」

で、いいな。

それでいいし実際それだけだし。

出典:dai’s diary ホライゾン

クライミングにおける「グレード」には何か嫌な側面がある。

せっかくの素晴らしいクライミングや課題が無機質な数字のせいで台無しにされてしまう事もある。

出典:dai’s diary ホライゾン

まずは「グレードの甘い、辛い」とは、どういうことなのかを説明していきます。

目次

ボルダリングジムのグレード感「甘い課題、辛い課題」

甘い課題というのは「そのグレードの課題の中では簡単と感じる」「表記を1グレード下げてもいい」と感じるような課題のことを言います。

例えるなら”5級に近い4級”と言われたり”簡単な4級”と言われたりする課題を指します。

必死に登った時、あるいは初めてそのグレードの課題を登れた時に「あ〜それね〜。甘めの4級だったよ。」なんて言われた日にはとっても残念な気持ちになります。

僕が課題にできるだけグレーディングをしたくない理由の一端でもあります。

逆に、辛い課題というのは「そのグレードの中では難しいと感じる」「表記を1グレード上げてもいい」と感じるような課題を言います。

これも”3級に近い4級”と言われたり”難しい4級”と言われたりする課題のことです。

このような難しいと言われる課題を登れると、とっても嬉しいですよね。

ジムや岩場によって違うグレード感

課題によってグレードに差が出ることもあれば、ジムや岩場によってグレードに差が出ることもあります。

「自分がよく登りに行っているボルダリングジムのグレード」や「今までに行ったボルダリングジムのグレード」と比べて、簡単なグレーディングがされているジムを”甘いジム”と呼び、難しめなグレーディングがされているジムを”辛いジム”と呼びます。

ボルダリングジムのグレード感の違いは、自分の登れるグレードを上げていくことだけをモチベーションにしている方には死活問題です。

世間(クライマーズコミュニティ)では”辛めのジムをホームジムにし、甘めのジムを遠征先に選ぶと良い”なんてことが謳われておりますが、僕はぶっちゃけ、どちらでも良いと思います。

この記事の最後にも説明しますが、「ジムグレードは曖昧すぎる」ため”甘いジム”、”辛いジム”よりも、自分が楽しく登りながら強くなれるジムが一番です。

グレード感に差が出る理由

グレード感に差が出てしまう理由は明確な基準が統一されていないからです。

「各個人が体感している課題の難しさを、数字で表すことは大変難しいこと」だと言い換えることができます。

課題のグレードがズレる理由

同じグレード表記でも、グレード感に差が出てしまう理由が3つあります。

例えるなら「この4級はあの4級より難しい」となる理由です。

理由
  1. クライマー本人の得意不得意によるグレードのズレ
  2. クライマー本人の体格によるグレードのズレ
  3. 課題自体のグレードがズレている

クライマー本人の得意不得意によるグレードのズレ

デッドポイントが苦手な人は、デッドポイントが多い課題を難しく感じるでしょうし、引きつけが苦手な人は引きつける課題は難しく感じます。

カチが苦手、スローパーが苦手、スラブが苦手、強傾斜が苦手。

不得意なことは難しく感じる一方、得意なことは簡単に感じます。

このように”クライマー本人の実力の偏り”がグレーディングの差を感じる理由の一つとなります。

クライマー本人の体格によるグレードのズレ

リーチによるグレードの差は感じ方が極端になることが多く、課題が全くできなかったり、2グレードも3グレードも差が出ることがあります。

そのようなリーチによってグレードが変わってしまう時、クライマー本人たちにはそのグレーディングでは納得できません。

それもそうです。

同じグレーディングなのにリーチのある人は簡単に取れるところが、小さい人はどんなに頑張っても取れないのですから。

大きい人よりも小さい人の方がリーチによるグレード差を感じやすく、不満も大きくなります。

逆に、狭い課題は大きな人が不利になります。

リーチで難しさは変わるということ。

僕が”グレードは曖昧”と言う理由の一つです。

課題自体のグレードがズレている

課題を登るのも作るのも、人間。

どんなクライマーが登っても、グレード感が「あれ?」と感じる課題もあるでしょう。

セッターにもリーチの差があり、得意不得意の差があり、課題を作っているうちに疲れてもきます。

セッターは限られた時間の中、いくつも課題を作っているのです。

その中で、グレーディングを統一することができて、多くのムーブを混ぜ、リーチも考えることのでき、楽しいと思われる課題を作れるセッターというのは貴重だと思います。

他には季節によってグレードが変わることもあります。

ジムによってグレードがズレる理由

ボルダリングジムによってグレード感が違うと感じる理由は以下の3つです。

理由
  1. セッターの違いによるグレードのズレ
  2. オーナーの違いによるグレードのズレ
  3. クライマーの違いによるグレードのズレ

セッターの違いによるグレードのズレ

セッターによってグレード感が変わってしまうことがあります。

セッター歴や、実力が違えばグレード感が変わるのが当然といえば当然なのですが、ほとんどのセッターはジムによってグレード感を変えていると思います。

”このジムのグレーディングはこのくらい”と見当を付けてからセットしている方もいれば、”私のグレーディングはこう”と我道を行く方もいます。

これにより、ジムによってグレード感に差が出てしまうのです。

オーナーの違いによるグレードのズレ

このズレはかなり厄介で、オーナーの一声で甘くも辛くもできてしまうのです。

セッターに”甘めでお願い”すれば甘いグレード感で出来上がります。

”辛めでお願い”すれば辛いグレード感のセットとなります。

さらに、グレードというのは日本の岩を基準としているのがほとんどですが、「奥多摩の御岳のグレーディング」と「アメリカのBishopのグレーディング」は岩質が違うため、ズレます。

そもそも表記が「Vグレード」「段級グレード」と、違います。

クライマーの違いによるグレードのズレ

ホームジムの課題には慣れが生じます。

課題の傾向や傾斜、ホールドに慣れてくるのです。

まぶし壁か、ラインセットかにより、ついているホールドのタイプも違い、ホームジムによって、鍛えられ方の差が出てきてしまうこともあり、得意不得意の傾向も変わります。

このことから、たまに遠征としていくジムは慣れていないことによりグレードの差を感じてしまうのです。

ホームジム選びは重要で、いろいろな傾斜があり、多くのムーブがでてくる、多種類のホールドがついているジムをオススメします。

ボルダリングジムのグレード感は曖昧である

前述してきた「グレードに差が出る理由」から”ボルダリングジムのグレード感は曖昧なもの”ということがわかっていただけましたか?

得意不得意、リーチ、セッター、オーナー。

いろいろな要素でグレード感は変わります。

”曖昧なもの”なのに上達の指標、比べるものがグレードしかなく、幅が広い。

グレーディングにはモヤモヤを感じる方も多いと思います。

あまり良くないのは、”曖昧なグレード感を盲信”し、グレードだけで他人と比べること。

それをモチベーションとしてしまうこと。

僕は、グレードを上げること”だけ”をモチベーションや、達成感にしない方がいいと思います。

記事のはじめにも言いましたが、「それは甘めだよ」なんて言われたら悲しくなっちゃいます。

「甘めでもいい。頑張ったんだから」と思うようにしても、言われてしまったらモヤモヤは残ります。

”お得な○級”と言われている課題も、せっかくいい課題なのに”お得”と言われるだけで課題のよさを消されてしまっているように感じます。

僕は、グレードとは「他人と比べるもの」「その課題の価値を決めるもの」ではなく

「自分が上達していると感じることができる指標の一つ」

「リスクを減らすためのセーフティ」

だと思っています。

上達の指標

”できないムーブができるようになる”

”止まらない一手が止まるようになる”

”持てなかったホールドが持てるようになる”

これらでも上達を感じることができ、モチベーションが上がります。

そして、岩場のかっこいい課題、美しい課題を登ることを目標にし、その課題達を少しづつ登っていくことでも達成感に繋がります。

その達成感たちのおまけとして「グレード」という数字がついてくるのです。

グレードとは決して他人と比べるためのものではありません。

リスクについて

例えば、5級をトライしている方が、上部が核心の初段を登ってしまったらどうなるでしょうか、

それは、もう落ちるしかありません。

ジムなら安全を確保されていますし、高さも限られています。

しかし、岩場その事態に陥ってしまった場合、命の危険があります。

このように、グレーディングとはリスクマネジメントのツールとして機能することもあります。

岩場にいけばグレードが分かる

自分のグレード感に疑問を持ったら、岩に行きましょう。

岩場の課題は共通です。全国のクライマーが登ります。

グレードは、まず初登者が提唱しますが、全国のクライマーが登ることにより、グレードのすり合わせができ、確立されやすい。

岩場にはジムとは違い、リーチによる問題は少なく、ホールド替えがなく、オーナーによるグレード感の操作もありません。

欠けたなどのイレギュラーはありますが、ほぼ変わることはなくそこにあり続けてくれるのです。

何年も前にトライして、足も手も出なかった課題が登れるようになった時は格別の達成感ですよ。

岩に取り憑かれてしまうのはこのせいでもありますよね。

しかし、岩場にも初登者と再登者の感じ方の違いや、新しいムーブの発見、マットのありなしなどによりグレード感は変わります。

結局、岩場のグレードも曖昧なんですね。

岩場に行くのにハードルがある方は、ムーンボードを登ってみてください。

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【知らなきゃ損!】科学的に証明された回復法で1グレード強くなれます

※以下の文章には一部プロモーションが含まれます。

ボルダリング上達に必要なのは「マインド」「トレーニング」「リカバリー」だと僕は考えています。

体への負荷が大きいスポーツだからこそ、回復をおろそかにするとケガにつながります。

実際、僕は15年間の中で疲労が抜けないまま登って大けがをしたり、無理な減量でスタミナを失った経験があります。

その経験から言えるのは、「体のケアを怠らないこと」。

疲労や緊張が続くと、体にダメージが蓄積してしまいます。

リカバリーには「食事」「睡眠」「セルフケア」の3つが重要。

トレーニングと同じくらい回復にも意識を向けることで、理想の自分に一歩近づけるはずです。

こんな方は続きを読んでみて下さい
  • 怪我をしたくない
  • もっと強くなりたい
  • モテる体を手に入れたい
食事で回復させる(詳細)

「自分が食べるものが体を作る」という言葉をよく聞くことがあります。

糖質や脂質はエネルギーとなり、タンパク質は体を回復させ、ビタミンやミネラルは回復を促進させます。

その中でも身体を回復させるのに重要な栄養素はタンパク質です。

タンパク質(アミノ酸)には、筋肉痛の軽減効果や筋肉増強効果があります。

体は運動開始時から回復が始まり、その後48時間ほど続きます。

この、体が回復している間、体内に十分なタンパク質で満たす必要があります。

普段の食事から十分なタンパク質を摂れない場合、プロテインやEAA(必須アミノ酸)で補っていく必要があるのです。

僕は甘ったるいプロテインを飲んでいたら、”飽き”と”くどさ”でプロテインが飲めなくなりました。

オススメはEAA(必須アミノ酸)です。

僕がオススメしたいEAAはこちら➡Impact EAA

このEAAは甘すぎず飲みやすいので1年以上リピートして飲んでいます。

僕がimpactEAAを飲む理由
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BCAAとEAAとロイシンを比較した文献ではロイシン<BCAA<EAAという順番で効果が高いとの結論でした。

EAAって何?

どのタイミングでどれくらい飲めばいいの?

という疑問をお持ちの方は、下記の記事にまとめてありますのでぜひ読んでみて下さい。

\おすすめの記事/

※年齢を重ねるとさらにタンパク質必要量が増加するという資料もあります

参考文献

睡眠で回復させる(詳細)

睡眠もボルダリングの疲れを回復させるために重要です。

睡眠不足には以下の影響があります。

  1. トレーニング効果減少
  2. 筋グリコーゲンの減少
  3. 集中力低下

トレーニング効果減少

睡眠不足で筋肉の回復や成長が妨げられ、トレーニングの効果が低下します。

筋グリコーゲンの減少

睡眠不足で筋肉のエネルギー源である筋グリコーゲンの蓄えが減り、疲れやすくなりパフォーマンスが低下します。

集中力低下

睡眠不足で集中力が低下し、注意散漫になります。

トレーニングや学習に支障をきたす可能性があります。

以上のことから、

体を回復させるためには、十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を繰り返さなければなりません。

リラックスするために寝る前にストレッチや深呼吸を行うと良いでしょう。

さらに、湯船につかる、就寝前のスマホをやめるなども効果的です。

参考文献

セルフケアで回復させる(詳細)

僕は2021年に首を痛め、2022年には肩のケガを負い、長い期間とても辛く、悲しい思いをしました。

スポーツ全般に言えますが、

怪我を負うことは【上達の停滞】を意味します

ケガの原因を探ったところ、筋肉のコリが原因で負荷が偏り、ケガにつながったようでした。

疲労やコリを回復させる上で重要なのは、筋肉の緊張を緩めてあげることです。

「筋肉の緊張を緩める」とは要するに、血行を良くするということです。

警告します

以下のような方は重大なケガをしてしまう可能性がります。

  1. 慢性的にこっている場所がある
  2. 慢性的に痛い箇所がある
  3. 体の一部の柔軟性が低い

姿勢が崩れれば、普通は負担がかからないところに長時間負担をかけている状態です。

長時間無理な姿勢が続くと、血行が悪くなり筋肉の硬直が進みます。

分かりやすくすると、

姿勢の崩れ➡筋肉の緊張➡血行不良➡筋肉の硬直

となります。

さて、慢性的にこっているという人が考えなければいけないことは2つ。

姿勢の改善

血行の促進

です。

これらを改善するために、僕がオススメするのは「マッサージガン」です。

こんな方におすすめです。

  • 肩こりや疲労がある方
  • 整体に行くのが面倒な方
  • マッサージ店に通っている方
  • 時間もお金も無駄にしたくない方

整体やマッサージ店に通うのもいいですが、圧倒的にコスパがいいのがこの「マッサージガン」です。

実際僕も使っていて、即効性の効果もあります。

週に一度、整体やマッサージ店に通うより、毎日のマッサージガンが体を回復させます

マッサージガンのここが良かった!
  • 持ち運べる
  • 毎日できる
  • マッサージで疲れない
  • 筋肉がほぐれて可動域が広がる
  • パフォーマンスが向上する
  • 翌日のダルさが軽減される

いろいろマッサージガンを試してきて、今実際に僕が使っているのは「uFit RELEASER Mini」というマッサージガンです。

このサイズの中では一番パワフルで、押し当てても止まらないのが最高です。

充電が6時間ほどもつため、遠征にもっていけるのも魅力のひとつでした。

僕が使った感想を詳しく知りたい方はこちら➡マッサージガンのレビュー

いろいろなマッサージガンをまとめた記事はこちら➡マッサージガン徹底比較

\公式サイトなら安心!/

参考文献

【リカバリーまとめ】

食事、睡眠、セルフケアをバランスよく行うことで、ボルダリングの疲労を効果的に回復させることができます。

自身の体の声を聴きながら、適切なケアを行い、より充実したボルダリングライフを送りましょう

\いろいろな角度から上達できる方法をまとめています/

\トレーニングの質を上げたい方はこちら/

マインドを変えたい方はこちら

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