脂肪を理解する[体脂肪の減らし方]

どうも、最近、また食事について考えているぶちょーです。

前に、こんな記事を書きましたので、合わせて読んでみてくださいね。


食事で強くなる~目次~


筋肉を増やすなら、タンパク質!

体脂肪を増やすには、脂質!ってわけではないんです…

摂取したカロリーが、エネルギーとして使われたり筋肉になれば、体脂肪にはなりません!!

体脂肪が増えるのは、カロリーを大量摂取し、体が使いきれない余分なエネルギーを体に蓄えておこうとした時です。

さらに、体脂肪を増やしやすくするものは「糖質」「トランス脂肪酸」「アルコール」「喫煙」「ストレス」「ビタミンB6、亜鉛、マグネシウム不足」。

今回は「”体脂肪”と”食事の脂肪”の違い」を記事にしたいと思います。

目次

脂肪とは

まず、「脂肪」というものは「脂肪酸」の集まりです。

「脂肪酸3分子」+「グリセロール1分子」=「脂肪」

となります。

グリセロールは生体内では中性脂肪リン脂質糖脂質などの骨格として存在しており、貯蔵した脂肪からエネルギーをつくる際に脂肪酸とグリセロールに分解される。

引用:wikipedia グリセリン

この「脂肪」は1g9kcal。

では、よく聞く「脂質」との違いはというと、

「脂肪酸」+「グリセロール」+「リン酸」=「リン脂質」

「脂肪酸」+「グリセロール」+「タンパク質」=「リポタンパク」

(リポタンパク=コレステロール)

これら「リン脂質」、「リポタンパク」を「脂質」と呼びます。

さらに「体脂肪」は水分が含まれます

この「体脂肪」は1g7.2kcalです。

脂肪の使い方

脂肪は体脂肪として蓄積するだけでなく、他にもいろいろな作用をしています。

その一部を紹介。

まず、体を動かすための「エネルギー」になります。

細胞内に入る栄養の入場審査をする「細胞膜」も作り、さらに血管の内側を保護します。

ホルモン」にも影響を与え、男性ホルモンや女性ホルモンのレベルを上げたり、体温の調節、代謝のコントロール。

脂肪は邪険にされがちですが、体には重要な栄養素なのです。

分解される脂肪

食べた「脂肪」は体の中でどうなるのか。

”膵臓”からでた「リパーゼ」という酵素によって

食べた「脂肪」は、まず”腸”で「脂肪酸」と「グリセロール」に分解されます。

分解された「脂肪酸」と「グリセロール」は”小腸”まで運ばれ、”小腸”の細胞に吸収されます。

細胞の中で、「脂肪酸」「グリセロール」「タンパク質」が結合します。

結合すると「カイロミクロン」という複合体が誕生します。

「カイロミクロン」は”リンパ管”を通り、筋肉にてエネルギーとして使われます。

エネルギーとして使われなかった「カイロミクロン」は”脂肪細胞”に行き、「中性脂肪」として貯蔵されます。

体脂肪になるまで

エネルギーとして使われなかった「カイロミクロン」が「体脂肪」になるまでを詳しく説明します。

エネルギーとして使われなかった「カイロミクロン」は、”毛細血管”の「リポタンパクリパーゼ(LPL)」という酵素により「脂肪酸」と「グリセロール」に分解されます。

分解された「脂肪酸」は”脂肪細胞”に取り込まれることで「アシルCoA」になります。

「グリセロール 3 リン酸」と「アシルCoA」が”脂肪細胞”で結びつき、「リン酸」が加水分解で失われた結果、[体脂肪]となるのです。

ちなみに、体内の「ブドウ糖」が多くなっている(糖質を多くとっている)と、「グリセロール 3 リン酸」という物質が多くなります。

また、糖質を多く摂取すると「インスリン」が分泌され、「リポタンパクリパーゼ(LPL)」の働きも助けます。

よって、「糖質」は「体脂肪」を生成しやすくします。

「糖質」は太りやすくする。ということですね。

体脂肪を減らす

”脂肪細胞”のなかで、「ホルモン感受性リパーゼ(HSL)」という酵素が「体脂肪」に作用し、「脂肪酸」と「グリセロール」に分解します。

これによって、血液中にでた「脂肪酸」をエネルギーとして体が使ってくれれば、「体脂肪」が減ります。

体脂肪 消費カロリーの計算

「体脂肪」”1g”をエネルギーとして使うには”7.2kcal”の運動が必要となります。

よって、”1kg”の「体脂肪」を減らすには”7200kcal”消費しなくてはいけません。

さて、”7200kcal”とはどのくらいの運動量なのでしょうか…

具体例を紹介します。

「スクワット」

2回で”約1kcal”になるため、3600回。

地獄です。

「カラオケ」

カラオケ一曲”10kcal”だとすると、720曲です。

これもまた地獄。

「ランニング」

50kgの人が一時間走ると”約450kcal”。

16時間走れば”1kg”「体脂肪」が減ります。

「クライミング」

50kgの人が一時間、休憩なしで登り続けて”約500kcal”。

休憩なしで登り続けている人は、14時間で”1kg”消費します。

休憩込みで計算すると、1時間のうちで壁に張り付いているのは、せいぜい15分くらいでしょうから、”125kcal”。

57時間…


カロリー計算は「運動消費カロリー – バイタルなび」を参考にしました。


ホルモン感受性リパーゼ

痩せるにはこの酵素が必要不可欠です。

ではこの「ホルモン感受性リパーゼ(HSL)」をうまく作用させるにはどうしたらよいのか…

それは「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」と「ドーパミン」というホルモンにより、活性化させます。

「アドレナリン」が分泌されるのは、空腹時、運動時、身の危険を感じている時、などなど。

「ドーパミン」が分泌されるのは、快楽を得たときです。

痩せるには、運動が一番。ということですね。

今度は、「ホルモン感受性リパーゼ(HSL)」の作用を低下させてしまうものを紹介します。

それは、「インスリン」というホルモンです。

「インスリン」は糖質をとると、上がった血糖値を下げるために分泌されます。

このことからも「糖質」は太りやすくすると言えるでしょう。

逆に、血糖値が低いと「グルカゴン」という物質が分泌されます。

これは、「脂肪酸」を”脂肪細胞”から出す作用や、「グリコーゲン」を分解する作用があり体脂肪を燃やします。

まとめ

・糖質を多く摂ると「リポタンパクリパーゼ(LPL)」の働きを助け、さらに「インスリン」も分泌されるため、「体脂肪」がつきやすくなる。

・アドレナリンやドーパミンの分泌により、「ホルモン感受性リパーゼ」という酵素が作用しやすくなるため、痩せやすい。


参考文献

「脂肪酸とケトン体〜糖質制限ダイエットの科学〜」山本義徳


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