クライマーの肩の怪我【上腕二頭筋長頭腱炎】【腋窩神経圧迫】

今回はお恥ずかしながら、僕の怪我を紹介いたします。

はじめに言っておくと、今回の怪我は僕自身とても反省しました。

ジムで働くものとして、リスクヘッジ不足でした。

迷惑をかけてしまった方々、申し訳ございません。

この記事は、僕がしてしまった怪我を反面教師として、1人でも同じ故障をするクライマーを減らすことを目的とし、執筆しました。

この怪我はなぜ起きたのかどういう怪我なのか治るまでに何をしたかを説明いたします。

怪我をした日→2022年6月26日

この記事を書いた日→2022年8月4日

追記【腋窩神経】→2022年9月4日

※随時更新

目次

なぜ怪我したのか

この課題で怪我しました。↓

まずはじめに、この怪我は防げたのか?という質問には「防ぐことは難しい」と答えます。

なぜなら、保持しているホールドはそこまで悪くなく、次のムーブにつなげることができていたからです。

状況として、腕を横に大きく開いたパツパツの状態から、さらにリーチ限界距離の左手を送り、足ブラになった時に肩に違和感を感じました。

この左手の送りには成功して、次のムーブができなくて落ちたのですが、この時に痛みはありませんでした

後から思い返せば、アドレナリンが出ていた…出すぎていたのかもしれません。

いい言い方をすれば「楽しみすぎていた」のでしょう。

自分の可動域限界で力を入れ、全体重がかかる衝撃に耐えてしまったことによる、腱への負担が怪我の主な原因です。

耐えることができず手がホールドから離れていれば、この怪我は起きませんでした。

当日は肩が張っているような違和感だけでしたが、翌日の朝になると痛みで肩が上がらず焦りました、「これはまずいぞ」と…。

整形外科に診察に行ったところ、院長先生の最初の診断では「棘上筋腱の損傷」

復帰には半年、治るのに数年と言われました。

この診断された当初のストレスはマックスです。

青ざめてたと思います。

受け入れられない僕は、もっと肩に詳しい先生に診てもらうことに。

後日、肩に詳しい先生に診てもらったところ、ちょっぴりひどい「上腕二頭筋長頭腱炎」と診断されました。

おーい院長先生。

最初に下された診断よりも、ほんの少しですが軽くなりました。

症状も心も。

すぐに整体とリハビリに毎週通うことにしました。

※結局、棘上筋腱は軽い損傷だったらしいです。

上腕二頭筋長頭腱炎とは何か

上腕二頭筋とはいわゆる「力こぶ」の筋肉です。

ちなみに、上腕の筋肉が二股に分かれているため「二頭」です。

この二頭のうち、片方は肩甲骨前側(烏口突起)、もう片方は肩甲骨と上腕骨の関節部(関節上結節)にくっついています。

基本、筋肉は腱と腱の間にあり伸縮性がありますが、腱は筋肉と骨を繋ぎ伸縮性はありません

そして、筋肉は血が通っているため回復も早いですが、腱は血が通らないので治りが遅いのです。

僕が怪我をしたのは、上腕骨の溝を通り、肩甲骨関節上結節についている上腕二頭筋長頭腱です。

この長頭腱が捻じれたか、溝から外れるなどして腱に負荷がかかり、炎症を起こしたようです。

この怪我の主な症状

  • 肩の前側が痛む
  • 痛みで手を挙げられなくなる
  • 手を挙げた時に痛みが出る
  • 腕を後ろにまわすと痛む
  • 腕を反対の肩にまわそうとして反対の肩にふれようとするときに痛む

僕の症状としては「腕を挙げる時に痛む」で、特に「前ならえ」のところから上には痛くて挙げられない状態でした。

最初のころは服を脱ぐのにも苦労しましたし、腕が挙がらないため、肩甲骨から腕を動かす癖がついてしまいました。

痛みが無くなれば癖が無くなると思っているのですが、癖が定着してしまわないかが心配です。

治すためしたこと

まず、もっとも効果があったのは、間違いなく行きつけの整体です。

20分5500円(初診+2000円)とお手頃ではないですが、今回もお世話になりました。

※昔に首を痛めた時もお世話になった。

通常の倍以上のスピードで回復している気がします(笑)

怪我から2週目、腕を前から挙げる動作(以下、腕の屈曲)と横に挙げる動作(以下、腕の外転)ができなかったのが、一度の施術で腕の外転が水平よりもちょっと挙がるくらいになりました。

この時、まだ屈曲方向はロックがかかっていて、治療しない方がいいとのこと。

3週目、2回目の施術で腕の外転が上まで挙がるようになりました。

(この時、久しぶりにバンザイをした)

4週目、3回目の施術で痛みはありますが、腕の屈曲が可能になりました。

1週間空けて6週目、4回目の施術で問題なく腕が挙がるようになりました

この時、少しずつ登っても大丈夫と言ってもらえました。

やったね!

次に、リハビリの話をします。

整体と同時に、リハビリも週に1回ほど通いました。

整形外科のリハビリでは、可動域のチェックや姿勢の矯正をしていただいています。

治療というよりは、根本を治すにはどうすればよいのか教えて貰っている感じですね。

わからないことがたくさんありましたので、質問しまくりました。

今の姿勢は正しい位置にあるのか、どういうトレーニングが効くのか、いつ頃治るのかなどなど。

まず姿勢の矯正をする、ということでした。

矯正
  • 肩の外旋の矯正
  • インナーマッスルトレーニング
  • 腕の外旋、内旋運動
  • 腕立て伏せ

これらを行いました。

僕の肩甲骨は外旋している(巻き肩になっている)らしく、それを内旋方向の正しい位置に戻さなければいけません。

外旋しているままクライミングをしても、やはりまたどこかを痛めてしまうためです。

正直、それは分かっていましたが何をどうすればよいのか分かっていなかったため、後回しでした。

これから紹介するトレーニングは、痛みのない範囲内で行いました

痛みがある場合は炎症が治まってませんので、動かせる範囲だけを使いましょう。

インナーマッスルトレーニング

肩甲骨の位置を元に戻すために、肩のインナーマッスル「ローテーターカフ」のトレーニングを行いました。

ローテーターカフは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4種類を指します。

インナーマッスルは弱い負荷の反復で強化します。

腕の内旋外旋運動

腕立て伏せ

その他コンディショニング

この本の内容をそのまま実行中です。

腋窩神経圧迫(9/5追記)

8月の終わりの肩の経過として、二頭筋腱の炎症は治まっていました。

しかし、腕を後ろに回した時と、手を合唱したまま上に上げる動作に引っ掛かりと痛みがありました。

市原筋整復院にみていただいたところ、腋窩神経の圧迫によって力が入っていない部分があるとのこと。

原因は二頭筋腱の炎症でずっと肩を動かさなかったからのようです。

腋窩神経は小円筋と三角筋を支配しているようです。

遠い距離のムーブ、スローパーを左手で持って重心を下げなければいけないムーブ、ガストンが力が入りません。

若干痛みもあります。

これは治るまでまだまだかかるそう…

おわりに

6/26に負傷し、一ヵ月ちょっと経った現在(8/4)はまだ登れていません。

また、ちゃんと登れるようになったらこの記事を更新します。

現在(9/5)は週に一回ほど長物を登っています。

腋窩神経圧迫のせいで力が入らない動きがありますが、それ以外の動きは問題なくできます。

とりあえず現在までの経過を記録しておきますね。

この怪我をして悲しい思いをする人が、一人でも減ればいいな。

何か気になることがありましたら、気軽にコメントしてください。

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【知らなきゃ損!】上達に重要なのは回復力

ボルダリングの上達に必要な要素、考えたことはありますか?

僕は「マインド」×「トレーニング」×「リカバリー」だと思っています。

ボルダリングは身体的な負荷が高い活動であり、ケガをせずに登り続けるには十分な回復が必要なのです。

僕は13年クライミングをしてきて、いろいろな失敗をしてきました。

例えば、体の緊張や疲労が抜けていないままトレーニングを行って全治半年以上のケガ。

また、軽さを求めたダイエットをして筋肉が減ってしまい、スタミナ不足に陥ったり…

失敗をしてきた経験を踏まえて、あなたにお伝えしたいことは、「体のケアを怠ってはいけない」ということです。

なぜなら疲労や体の緊張が慢性的に続けば、負荷が偏り、偏った負荷は体へのダメージになります。

疲労を回復させるためには以下の3点が大切です。

  • 食事
  • 睡眠
  • セルフケア

トレーニングの質だけでなく、リカバリーの質も向上させることで、よりハードな課題に打ち込むことが可能となります。

よって、リカバリーの質を高めることは「あなたの理想」に一歩近づくはずです。

こんな方は続きを読んでみて下さい
  • 怪我をしたくない
  • もっと強くなりたい
  • モテる体を手に入れたい
食事

「自分が食べるものが体を作る」という言葉をよく聞くことがあります。

糖質や脂質はエネルギーとなり、タンパク質は体を回復させ、ビタミンやミネラルは回復を促進させます。

その中でも身体を回復させるのに重要な栄養素はタンパク質です。

タンパク質(アミノ酸)には、筋肉痛の軽減効果や筋肉増強効果があります。

体は運動開始時から回復が始まり、その後48時間ほど続きます。

この、体が回復している間、体内に十分なタンパク質で満たす必要があります。

普段の食事から十分なタンパク質を摂れない場合、プロテインやEAA(必須アミノ酸)で補っていく必要があるのです。

僕は甘ったるいプロテインを飲んでいたら、”飽き”と”くどさ”でプロテインが飲めなくなりました。

オススメはEAA(必須アミノ酸)です。

僕がオススメしたいEAAはこちら➡Impact EAA

このEAAは甘すぎず飲みやすいので1年以上リピートして飲んでいます。

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BCAAとEAAとロイシンを比較した文献ではロイシン<BCAA<EAAという順番で効果が高いとの結論でした。

EAAって何?

どのタイミングでどれくらい飲めばいいの?

という疑問をお持ちの方は、下記の記事にまとめてありますのでぜひ読んでみて下さい。

\おすすめの記事/

※年齢を重ねるとさらにタンパク質必要量が増加するという資料もあります

参考文献

睡眠

睡眠もボルダリングの疲れを回復させるために重要です。

睡眠不足には以下の影響があります。

  1. トレーニング効果減少
  2. 筋グリコーゲンの減少
  3. 集中力低下

トレーニング効果減少

睡眠不足で筋肉の回復や成長が妨げられ、トレーニングの効果が低下します。

筋グリコーゲンの減少

睡眠不足で筋肉のエネルギー源である筋グリコーゲンの蓄えが減り、疲れやすくなりパフォーマンスが低下します。

集中力低下

睡眠不足で集中力が低下し、注意散漫になります。

トレーニングや学習に支障をきたす可能性があります。

以上のことから、

体を回復させるためには、十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を繰り返さなければなりません。

リラックスするために寝る前にストレッチや深呼吸を行うと良いでしょう。

参考文献

セルフケア

僕は2021年に首を痛め、2022年には肩のケガを負い、長い期間とても辛く、悲しい思いをしました。

スポーツ全般に言えますが、

怪我を負うことは【上達の停滞】を意味します

ケガの原因を探ったところ、筋肉のコリが原因で負荷が偏り、ケガにつながったようでした。

疲労やコリを回復させる上で重要なのは、筋肉の緊張を緩めてあげることです。

「筋肉の緊張を緩める」とは要するに、血行を良くするということです。

警告します

以下のような方は重大なケガをしてしまう可能性がります。

  1. 慢性的にこっている場所がある
  2. 慢性的に痛い箇所がある
  3. 体の一部の柔軟性が低い

姿勢が崩れれば、普通は負担がかからないところに長時間負担をかけている状態です。

長時間無理な姿勢が続くと、血行が悪くなり筋肉の硬直が進みます。

分かりやすくすると、

姿勢の崩れ➡筋肉の緊張➡血行不良➡筋肉の硬直

となります。

さて、慢性的にこっているという人が考えなければいけないことは2つ。

姿勢の改善

血行の促進

です。

これらを改善するために、僕がオススメするのは「マッサージガン」です。

こんな方におすすめです。

  • 肩こりや疲労がある方
  • 整体に行くのが面倒な方
  • マッサージ店に通っている方
  • 時間もお金も無駄にしたくない方

整体やマッサージ店に通うのもいいですが、圧倒的にコスパがいいのがこの「マッサージガン」です。

実際僕も使っていて、即効性の効果もあります。

週に一度、整体やマッサージ店に通うより、毎日のマッサージガンが体を回復させます

マッサージガンのここが良かった!
  • 持ち運べる
  • 毎日できる
  • マッサージで疲れない
  • 筋肉がほぐれて可動域が広がる
  • パフォーマンスが向上する
  • 翌日のダルさが軽減される

いろいろマッサージガンを試してきて、今実際に僕が使っているのは「uFit RELEASER Mini」というマッサージガンです。

このサイズの中では一番パワフルで、押し当てても止まらないのが最高です。

充電が6時間ほどもつため、遠征にもっていけるのも魅力のひとつでした。

僕が使った感想を詳しく知りたい方はこちら➡マッサージガンのレビュー

いろいろなマッサージガンをまとめた記事はこちら➡マッサージガン徹底比較

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参考文献

【まとめ】

食事、睡眠、セルフケアをバランスよく行うことで、ボルダリングの疲労を効果的に回復させることができます。

自身の体の声を聴きながら、適切なケアを行い、より充実したボルダリングライフを送りましょう

\トレーニングの質を上げたい方はこちら/

マインドを変えたい方はこちら

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