どーも、ぶちょーです。
今回はクライマーは食事で強くなる編の”その2”です。
この記事では三大栄養素の中の1つ、「タンパク質」の基本について掘り下げていきます。
- 最大パワーを増やす方法
- 最大パワーが上がることのメリット
- タンパク質はどれくらい摂ればいいのか
- タンパク質を摂りすぎるとどうなるのか
- 女性がタンパク質を摂るとどうなるのか
- プロテインとは何か
- プロテインは太るのか
- オススメプロテイン
これらを詳しく記事にしますね!
僕が読んだ本の一部をオススメ!↓
基本がわかりやすく説明されています。
三大栄養素って?という方は前回の記事をご覧くださいませ。↓
最大パワーを増やす方法
突然ですが、あなたは最大パワーを増やしたい!と思いますか?
パワーを増やすメリットは、体を腕で引き付けることができるようになったり、体のブレがなくなること。
届かなかったところが届くようになったり、今までできなかった動きができるようになることで、上達を感じることができるようになります。
”パワーを増やす”とは、すなわち”筋肉を増大させる”ことなのです。
前回の記事「クライマーは食事で強くなる その1」 で説明したように、高負荷の運動をすることにより、筋肉にストレスがかかったり傷ついたりします。
その筋肉についた微細な傷を休養と食事で回復させることにより、回復時にほんのちょっっっとずつ筋肉がついていきます。
その時に一番大切なのが「タンパク質」。
傷ついた筋肉を回復させるためにタンパク質が材料として必要になります。
しかし、食事から摂取したタンパク質はそのまますぐに筋肉に吸収されるわけではありません。
大量にお肉を食べた時、筋肉にタンパク質が届くまでの時間
- 肉500gを食べる
- 胃に入り胃酸によって、タンパク質が分解されやすくなる(肉500gの内、タンパク質は約100g)
- 胃で分解された元タンパク質(ペプチド鎖)は、小腸へ運ばれる
- 小腸酵素の働きによって、更に細かくなった元タンパク質(ペプチド・遊離アミノ酸)は小腸の壁を通り抜け、血液へ送られる
- 血液中の元タンパク質は血管を流れ、各筋肉に到達する
お肉を食べたら消化、吸収という工程を経て筋肉に到達します。
お肉を食べてから、たんぱく質が分解されて吸収されるまで約2~3時間かかるのです。
この時に、プロテインとして摂取すると1と2の工程を省くことができる為、吸収までにかかる時間が1時間となります。
アミノ酸(BCAA)として摂取すると更に分解の工程を省くことができる為、30分で吸収されてしまいます。
このことは次の記事で、また詳しく説明致します!
筋肉は分解され続ける。
体の細胞は毎日入れ替わっています。
これを「新陳代謝」といいますよね。
筋肉も実は入れ替わっていて、筋肉は毎日約250g分が分解され、合成されます。
「え?じゃあタンパク質250gも摂らないといけないの?」と思うかもしれませんが、安心してください。
250gの内、約80%は再利用されます。
よって、残りの50g分を普通の食事で摂取しましょう。
しかし、強度の高いクライミングや運動をすると50gではまったく足りません。
筋肉の分解は抑えられることがあっても止まることはなく、筋肉量を増やすということは、筋肉の細胞の入れ替わりを「分解量<合成量」にしなくてはいけないのです。
一日にタンパク質は何gとればいいのか
一日に摂取したほうがよいとされているタンパク質量は、何もしない日でも「体重1㎏あたり1g」は摂った方がよいとされています。
これは60㎏の人ならば一日で60gです。
60gというのは意外と大変です。タンパク質量でいうと例えば、
- コンビニのサラダチキンに含まれるタンパク質25g→2.5個分
- コンビニのゆで卵一個に含まれるタンパク質約6g→10個分
- 納豆1パック内のタンパク質約7g→8パック以上
- 牛ヒレ肉100g内のタンパク質約20g→300g分
となります。
では、クライミング等の強度の運動をした後に、タンパク質をどれだけ摂らなければいけないかというと、「体重1㎏あたり2g以上」となります。
60kgの方は120g以上のタンパク質が必要な計算になります。
- コンビニのサラダチキンに含まれるタンパク質25g→5個分
- コンビニのゆで卵一個に含まれるタンパク質約6g→20個分
- 納豆1パック内のタンパク質約7g→16パック以上
- 牛ヒレ肉100g内のタンパク質約20g→600g分
ゆで卵20個…
筋肉を増やすのは大変なのです。
タンパク質を大量に摂取すると
炭水化物や脂質は大量に摂ると、肥満などの健康問題に悪影響を与えることがあります。
しかし、タンパク質の場合は健康問題につながるリスクが圧倒的に低いのです。
タンパク質は超過剰に摂取すると、肝臓や腎臓にストレスがかかり、体の調子が悪くなります。
さらに、カルシウムが排出されやすくなる為、骨量が低下することもあるそうです。
タンパク質は1gあたり4kcalあり、カロリーオーバーにもつながります。
しかし、これは超過剰摂取による弊害。
超過剰というのは、体重1㎏あたり3~4g以上の摂取であり、体重60㎏の方が180g以上のタンパク質を摂取し続けると問題が起きる…かもしれない、という域です。
タンパク質180gは卵30個分です。
一日にプロテインを何杯も飲む人が抱える問題で、一般人にタンパク質の過剰摂取問題はありません。
なぜかというと、たんぱく質の過剰摂取量は経済的に余裕のある人の問題だからです。
タンパク質の過剰摂取量は普通の食事からでは到底届きませんし、プロテインを飲んだとしても月に数万円分のプロテインを飲まないといけません。
基本的に一般人はタンパク質が足りていませんが、タンパク質は摂れば摂るだけ筋肉になるという訳でないのです。
一日に摂取したタンパク質の合成には限度もあります。
一度のタンパク質摂取量は、20gほどで大丈夫です。
20gを超えるとタンパク質の合成反応が落ちるので、コスパがよくありません。
タンパク質20gを一日のうち何回かに分けて摂取するのが最も効果的となります。
一度タンパク質を摂取してから3~4時間後に20g摂るのが理想です。
プロテインとは
筋肉はつけたい、でもプロテインはちょっと・・・
とか言っている方!プロテインが何か分かっていますか?
タンパク質=プロテインです。
前述してきたように、僕たちの体はタンパク質を摂らないと筋肉が増えません。
普通の食事からタンパク質をたくさん摂ろうとすると、コスパが悪いですし、余分なカロリーも大量に摂取することになります。
体脂肪を最も気にしているクライマーの皆さんにはプロテインはおすすめです。
プロテインのメリット
- 携帯できる
- 短時間での摂取が可能
- 狙った時間に摂取できる
- 狙った栄養素を補充できる
- 余分なカロリーを摂らないで済む
- 消化吸収が早い
摂取タイミングを考えればより効率的に筋肉がつきます。それについては次回の記事で説明します。
プロテインには種類があります。
大まかに「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」。
ホエイプロテインとカゼインプリテインは牛乳から抽出され、これらの違いは消化速度の違いです。
ホエイプロテインは1時間前後で消化できるのに対し、カゼインプロテインは6時間以上かけて消化されます。
ソイプロテインは植物性の大豆タンパクから抽出され、消化は遅め(5時間以上)です。
ソイプロテインは牛乳が苦手な人や女性向きのプロテインです。
ぶちょーのオススメはこれ!↓ 溶ける!うまい!
ちなみに、プロテインとはギリシア語のprōteîos からとられたもので「第一の」という意味を持ちます。
プロテインを飲むと太りやすくなるのか
糖質や脂質より体脂肪になるリスクは低いです。
確かにプロテインにもカロリーはありますが、プロテインを飲んだからといって太りやすくなることはありません。
むしろ、プロテインは空腹を抑えてくれる効果があるので痩せやすくなります。
さらに、筋肉がつくことにより代謝も上がり、どんどん痩せやすくなっていきます。
タンパク質を過剰摂取するとほとんどは体外へ排出されます。
しかし、度を越せば脂質や糖に変わるので体脂肪の増加につながります。
タンパク質は適切に摂りましょう。
筋肉をつけたくない女性クライマー
女性はホルモンの関係で男性よりも筋肉がもともとつきにくく、ある程度筋肉を増やすには相当な努力が必要です。
くびれたウエスト、お尻の引き締め、たるみのない二の腕など多くの女性が求める理想の体は筋肉を増やし、余分な脂肪を減らすことで手に入ります。
筋肉を増やすにはやはり筋トレとプロテインは必須です。
メディアなどで世界レベルの女性クライマーをみると、ムキムキな女性クライマーもいらっしゃいますが、一般人の女性が1年や2年ほどプロテインを飲み続けたところで世界レベルにはなれません。
あのムキムキな体は長い年月、栄養管理、体重管理、そしてハードなトレーニングを相当量、頑張ってきた証拠なのです。
もう一度言います。
今まで「プロテイン飲んだことありません。」という方が多少プロテインを飲んだところでほとんど見た目は変わりません。
思春期に運動してたかしてなかったかや、遺伝的要素で筋肉の付きやすさの違いはありますが、数日でムキムキ!なんてことは絶対にあり得ません。
「ムキムキになりたくないからプロテイン飲まない」
しかし、「パワーはつけたい」
これは矛盾しています。
個人的な意見ですが、しっかりと引き締まっている女性クライマーはとてもかっこいいと思います。
尊敬します。
次に、注意しなければならないことがあります。
これは男性にも言えることですが、目標に向かって頑張っている人ほど少しでも登れるようになるために、減量から始めようとする方は多いですよね。
ストイックなダイエットをしてしまうと脂肪は確かに落ちていきますが、それと同時に筋肉も落ちてしまいます。
軽くなったはずなのにあまり強くなった気がしないことがあるのは、そのせいかもしれません。
もともと脂肪があまりついていない方はダイエットよりも、筋肉をつけることを意識してみてください。
女性におすすめのプロテインを紹介します。
それは「ソイプロテイン」です。
なぜならソイプロテインに含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをするからです。
- 更年期障害の予防・改善
- 肌のハリを保つ
- ガンのリスクを軽減
- 骨粗鬆症予防
- 生活習慣病の予防
- 記憶力を高め、やる気を上げる
というような効果があります。
筋肉(パワー)は年齢に関係なく増える
テレビで、ご高齢のボディービルダーを見たことがあるでしょうか。
あの方たちが証明してくれているように、筋肉は何歳になっても増やすことができます。
たしかに高齢になるとホルモンの分泌量が少なくなったり、代謝が悪くなることで筋肉はつきにくくなってしまいますが、増やすことができなくなるわけではありません。
ホルモンについても次回の記事で説明します。
年齢のせいにするにはまだ早いのかもしれませんよ。
まとめ
- 最大パワーを増やす方法は筋肉をつけること。
- トレーニングを行い、筋肉に傷をつけてタンパク質で回復させる。回復すると少し筋肉が増える。
- 運動しない日は1日にタンパク質を体重1㎏あたり1g以上摂る
- 運動をした日は1日にタンパク質を体重1㎏あたり2g以上摂る
- タンパク質の過剰摂取は体調を崩す恐れがあるが、そう簡単には過剰摂取にならない。
- プロテイン=タンパク質
- プロテインは太らない
- 女性はホルモンの影響で筋肉がつきにくい
- 何歳になっても筋肉は増える
パワーは筋肉をつけなければ生まれません。
筋肉は食事を改善することで増えていきます。
たんぱく質の摂取量をぜひ一度、一日だけでも計算してみて下さい。
おそらく理想のたんぱく質量は足りてないでしょう。
そして、食品の裏側に書いてある成分表を見る癖をつけてみて下さい。
(普通の食事で理想のタンパク質量を摂れている方にはプロテインは必要ありません。)
僕は3年ほど前から食事を意識するようになり、体つきが少し変わったのを実感しています。
食事を考えたおかげで、RP三段を達成しました。
次の記事は
今回は筋肉(パワー)を増やすには何を食べればいいのか、でした。
次回の記事は筋肉(パワー)を効率よく増やす方法をまとめたいと思います。
オススメのプロテインもさらにご紹介。
次の記事はこちら↓
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