MADROCKのシューズの試し履き会があったことで履くことができました。
せっかくなのでレビューをしたいと思います。
- 柔らかくてもヒールをかけたい
- 万能シューズが欲しい
- 高耐久性と摩擦力が必要
このシューズを一言で言うと
「高性能ヒールと柔軟性を兼ね備えたシューズ」
です。
当ブログは、どのメーカーともタイアップしておらず、宣伝の依頼も受けていません。そのため、忖度やしがらみのない(利益もない)フラットな視点で、正直なレビューができるのが特徴です。
「RED LINE STRAP(レッドラインストラップ)」とはこんなシューズ

MADROCKが誇る高性能モデル「RED LINE」が、ストラップ仕様でアップデートして登場。
柔らかさと剛性のバランスが絶妙で、スメアやトゥフックなどの“面”でのムーブに強く、足裏感覚を重視するクライマーにぴったりの一足です。
ヒールカップは剛性が高く、ヒールフックやエッジングヒールでも抜群の安定感を発揮。
アッパー素材には通気性・耐久性に優れたパワーアッパーを採用。
独自のラバー「Science Friction 3.0」や「R2」によって、ジムのボテから外岩の繊細なスタンスまでしっかりグリップします。
シャンクを排した設計により、足裏の繊細な感覚をそのままホールドに伝えられるのも大きな特徴。
トレーニングから本気トライまで対応できる、攻めたいクライマーの頼れる相棒です
「RED LINE STRAP(レッドラインストラップ)」の特徴
公式サイトより抜粋
「オビ・キャリオン」 プロデュース
ストラップバージョンにて、カムバック!
レースアップモデル時の伝統を継承し、 最高級の素材と最先端の技術で生まれ変わった 「レッドライン ストラップ」
クラッチヒールカップのデザインは、足を前方に つま先のボックスに押し込み、最後にスパイラルが 足の位置を攻撃的な姿勢で保持します。
次世代パワーアッパー生地はでこぼこの凹凸形状で、 耐久性と摩擦に強い素材を使用。
ミッドソールがないため、足裏・指感覚をしっかり 感じる事が出来、極小エッジなどの高難度課題の 攻略を強力にアシストします。
▼特長
・特許取得済みの凹型ソール
・パワーと精度のためのダウンターンとツイストプロファイル
・伸縮性と通気性のあるタン
・クライミンググレードのラバーで作られた多目的なフィット感のための3D拡張可能な成形ヒール
・かかとの張りを制御するクラッチヒールストラップ
・耐久性と摩擦のためのネガティブな質感の成形パワーアッパー
・サイエンスフリクション3.0ラバーソール
・ビーガンフレンドリー
▼スペック詳細
・硬さ:柔らかい
・アッパー素材:Tek Flex
・閉鎖:フックアンドループ
・ゴム:Science Friction 3.0、[rand] Science Friction R2
・ミッドソール:無し
・ダウントゥー:している
\シューズの臭いが気になる方にオススメ!/
実際に自分が履いてみたレビュー
この記事を書いた人
ぶちょー(クライミング飛鳥店長)
15歳からクライミングをはじめ、現在30歳。
趣味は読書やカメラ。
【登ってきた主な課題】
最高RP 四段+(V13) 5.13d
ハイドラ(四段+) フルチャージ(四段) Ammagamma (V13)Midnight Lightning(V8)などなど
リキッドフィンガー 5.13d

- ミウラー EUR38 裸足ジャスト 10年以上愛用
- コブラ
- パイソン
- フューチュラ
- ソリューション EUR39
- インスティンクトVS EUR40 ジャスト
- フューリアS EU40 ジャスト 5年以上愛用
- アグロ US8 ジャスト 5年以上愛用
- フリーレンジプロ US8.5 ゆとりあり
- VXI US9 ゆとり大
- JET7
- フラッグシップLV US8 きつめ
- VIM US8.5
- レグルスLV US8.5 ジャスト
- スープアップ US8.5 ゆとりあり
- アップモックUS7 ジャスト 1年愛用
- シャーマンプロ US8.5
- ゼニストプロ US9 靴下
- STAY US8 靴下ジャスト
- DRONE2.0LV US8 靴下
- DRONE CS US8.5 靴下
- D2.ONE US8 靴下
- SHARKⅢ US8 靴下
- REDLINESTRAP US8.5 靴下
- UP⁻FLOAT US8 靴下
僕の足形は、わりと細身で甲が低い足形をしています。
体重は58㎏です。
靴下を履かない場合、ハーフサイズ下げます。
ファーストインプレッション
実際に手に取って最初に目を引いたのは、ヒールとトゥラバーの設計。
ヒールは定評のあるエッジ特化型のカップ形状で、安定感が期待できそうです。
さらに、トゥラバーも広範囲に配置されており、トゥフックにも十分に対応してくれそうな印象を受けました。
足入れについては特に問題なく、スムーズに履けました。
フィット感も良好で、初めて履いた直後でもストレスを感じない仕上がり。
登ってみた際のファーストコンタクトとしては、柔らかさがありながらも「コシ」のあるしっかりした感触が特徴的でした。
ぐにゃぐにゃシューズってほどではありません。
小さなフットホールドにも安心して立ち込め、ジム課題はもちろん、外岩の繊細な足技にも対応できそうです。
あまり大きめサイズを選ばず、ジャストフィットを意識した方が、このシューズの性能を活かせるかもしれません。
フィット感・快適さ
フィット感については、全体的に細めの足型にフィットする設計という印象です。
甲高の方には足入れがやや窮屈に感じられる可能性もあり、着脱に時間がかかる場面もあるかもしれません。
履いている間の痛みや強い圧迫感は特に感じませんでしたが、かかと部分には少し注意が必要です。
ヒールカップがMADROCK独特な特殊な構造をしており、特定の一点に荷重が集中する設計のため、マット以外にかかとから着地するとダメージが強く出る可能性があります
フリクション性能
フリクション性能に関しては非常に好印象でした。
シャンク(ミッドソール)が入っていない分、足裏全体をしっかりホールドに密着させられるため、スメアでの「面で踏む」感覚が良いです。
スラブや木ボテといったフリクションが命の課題では、このしなやかさが武器になる場面が多そうです。
使用されているラバーはScience Friction 3.0。
粘りが強く、適度な柔らかさもあり、足裏が“吸い付く”ような感覚があります。
しっかり止まる安心感があるので、スメア系ムーブや立ち込みでの信頼性は高いと感じました。
特にジムの大きめホールドでの使用感は◎です。
エッジング性能
エッジング性能に関しては、やや“玄人向けな印象。
他のMADROCKシューズに比べて全体的な剛性は控えめなので、フットホールドに立ち込む際は、自分の足力をしっかり活かす必要があります。
とはいえ、足先の形状はシャープで、サイズを攻め気味に選べば、掻きこみもしっかり決まる。
小さな粒やリップへの乗り込みでも、しっかりとエッジに力を伝えられます。
足の指の力に自信があるクライマーには、扱い甲斐のあるシューズと言えるでしょう。
トゥフック・ヒールフック
トゥの効きや柔軟性についてですが、ジャストサイズで履くと、トゥが少し反って効きにくい印象を受けました。
ワンサイズ大きめにすると、若干ですがトゥフックの効きが良くなった気がします。
少しフィット感に調整が必要なところですね。
ちなみにトゥラバーはScience Friction R2ラバーです。
一方で、ヒールカップの安定感は抜群。
剛性がしっかりあり、特にエッジングヒールでの効きが非常に強力です。
フック時にはズレることなく、ピタッと決まる安心感があり、個人的にはMADROCKのヒール性能はピカイチだと感じています。
ソール・シャンクの剛性
ソールの硬さは、全体的に見てやや柔らかめ〜中間の硬さです。
MADROCKのシューズと比較すると、柔らかめの設定となっています。
ヒールカップにはしっかりとした剛性があり、安定します。
足裏感覚に関しては、シャンクが入っていない分、足裏の感覚は非常に優れています。
足裏全体でホールドを感じやすく、スラブや小さなホールドにも対応できる感覚。
ただし、アンパラレルのぐにゃぐにゃ感には少し劣る印象です。
まとめ
RED LINE STRAPは、繊細なフリクション性能と鋭いエッジングヒールカップを備えたテクニカル系シューズ。
Science Frictionラバーによる粘着力と、シャンクなしの構造が足裏感覚を高め、スラブやスメア系に強みを発揮します。
細めの足型にフィットし、ヒールは剛性が高くエッジング時も安定。
トゥフックはややサイズ調整が必要な印象。
柔らかめながら適度なコシがあり、外岩・ジム両対応の中級〜上級者向け万能モデルです。
こんな人におすすめ!シューズ選び用
カテゴリー | 該当 | 該当タイプの特徴例 |
---|---|---|
使用シーン | ジムメイン | |
外岩で使いたい | ||
両方で使える万能型 | ||
おすすめ傾斜 | 緩傾斜に強い(スラブ垂壁) | |
強傾斜に強い | ||
レベル別 | 初心者向け(履き心地重視) | |
中級者向け(技術に応える設計) | ||
上級者向け(高性能特化) | ||
足型との相性 | 幅広・甲高の人におすすめ | |
細身・低めの足型向け | ||
標準的な足型向け | ||
シューズタイプ | スリッパ(脱ぎ履き簡単) | |
一本ベルクロ(ある程度の密着) | ||
二本ベルクロ(先端の剛性) | ||
レースアップ(フィット感重視) | ||
足入れのしやすさ | 1or2枚舌で脱ぎ履きしやすい | |
ストレッチ素材でスムーズに履ける | ||
コスパ | 安い | |
性能の割に価格が安い | ||
ハイスペックに見合った価格 | ||
軽さ | 軽量で足さばきがしやすい | |
適度な重さで安定感あり | ||
ラバーの特徴 | フリクション重視(スラブ・ボテに強い) | |
エッジング重視(小さなホールドに強い) | ||
バランスがとれたシューズ | ||
ムーブへの適性 | ヒールがしやすい | |
トゥフックがしやすい | ||
掻き込みが得意 | ||
スメアしやすい | ||
履き替えスタイル | 1足でなんでもこなしたい人向け | |
使い分けたい人向け | ||
長時間使用 | 長時間履いても快適な設計 | |
短時間集中型・勝負用 | ||
デザインの好み | シンプル/目立ちすぎない | |
カラーリング重視・個性派 | ||
環境への配慮 | サステナブル素材や製法にこだわりたい方 | |
耐久性 | 剥がれにくく型崩れしにくい構造 |
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