MADROCKの試し履きができたので、履いた感想をレビューしていきたいと思います。
- エッジングヒール最強
- 型崩れしない構造
- 快適
このシューズを一言で言うと
「ヒール最強の革新的快適シューズ」
です。
ドローンの進化版「D2.ONE」とは?

MADROCK(マッドロック)の「D2.ONE」は、人気シリーズ「DRONE(ドローン)」の2025年最新モデルとして登場したクライミングシューズ。
これまでのドローンシリーズに搭載されていたテクノロジーをベースに、柔軟なソール、立体成型されたトゥ・ヒールパーツなどを改良し、現代のジム課題にもフィットするようにアップデートされています。
結論から言えば、D2.ONEはジム課題に対応するコンセプトですが、岩場でも能力を発揮できるシューズです。
特にアウトドアでのヒール性能を求める人にとって、非常に優秀な選択肢です。
D2.ONEの特長と性能
公式サイトから抜粋
Dファミリーの革命的なテクノロジーを搭載しより汎用タイプに進化したドローンが新たにラインナップ!
ドローンに導入されている3D成型パーツや技術を採用し、さらに現代的なジム内でのクライミングに幅広く対応できる様にブラッシュアップしました。より多くの足型の方にも履きやすく、より多様な動作に対応する柔軟性を発揮するよう最新のテクノロジーを注ぎ込んでいます。
<進化したポイント>
ドローンCSに採用しているややワイドでマイルドなダウントゥー・ラストと、アッパーに深く切れ込んだエラスティックエリアを使用しています。非常に足入れ感が良く、日本人に多いやや幅広な足型にも適応します。
オリジナル・シャンクを開発し、ドローン2.0のソール剛性とドローンCSの柔軟性を併せ持つマイルドかつ粘りのある履き心地のソールを実現。ラバーには程よい剛性を持つサイエンスフリクション3.0を採用する事で、柔軟に曲がるソール構造なのに細かなジブやエッジにもしっかり立ち込むことが可能となっています。
もちろんマッドロックならではのエッジのあるヒールカップなので、他のドローン同様に唯一無二のヒールムーブがお楽しみいただけます。
<他を圧倒する革新的テクノロジーとは>
高いフリクション性能、耐久性、程よい硬度を持つサイエンスフリクションラバー3.0を使って3Dコンプレッション・モールディング(圧縮立体成型)されたトゥーボックスとヒールカップを連携させて、つま先から踵までの全てを立体成型ラバーで包んでいます。
ソールとランド、ヒールのラバーパートには継ぎ目がなく、連続した立体デザインで足型にピッタリとフィットし、極上の履き心地と足裏感覚、最上のパワー伝達を可能にします。
<ドローンの特長>
– モールディングテクノロジー構造により耐久性が50%向上
– 製造に関わる廃材やエネルギーを20%削減し非常にサスティナブル!– 一体の3Dパーツにより縫い目を削減し継ぎ目のないラバーパートで剥がれや違和感を解消
– アッパーのフッキングエリアを拡大
– 全面を立体化することでフィットが向上し不快感を軽減
– コストを極限まで抑えることで低価格を実現<その他の特長>
①立体的な成型されたトゥーのラバーパーツと、同じく立体的に形状記憶されたミッドソール(シャンク)の組み合わせににより、精度の高いエッジングのサポートや、攻撃的なかき込みテクニックへのアシストが望めます。
ややマイルドなダウントゥースタイルを採用した形状で、フレキシブルなシャンクにより曲がりやすく、スラブやボテのスメアリングにも対応可能です。
②フリクション性能と耐久性にこだわる独自開発のアメリカ製サイエンスフリクションラバー3.0を使うことで高いレベルのスメアリングを実現しつつ、適度な硬度によりより繊細なエッジングも同時に対応します。ランドエリアやヒールカップにも高性能なサイエンスフリクションを使用しており、トゥーフックや側面のスメアリングにも高い効果を発揮します。
③土踏まずとアキレス腱に連なるスリングショットは、土踏まずを引き上げてフィット感を増加させるアーチフレックス・デザインを構成しています。フットパワーを逃さずトップに注ぎ込ませる構造がよりパワフルなかき込みをアシストします。
④継ぎ目や嵩張りのないワンピースのパーツで造られた立体成型のヒールカップを採用。パワーロスなくヒールフックを全力でアシストします。ヒールカップの中央にはエッジがデザインされており、ヒールでの細かなエッジングも可能です。シャークから引き継がれた独特な技術を導入したアグレッシブなトップレンジ・アイテムの証しです。
ドローンファミリーの中ではソフトな特性を持ち、アクロバティックなムーブの多いインドアクライミングで実力を発揮します。汎用性の高いラストを使用したハイボリュームバージョンは、日本人の足型にも適応し、老若男女、ビギナーからエキスパートまでセレクトいただけます。
▼スペック詳細
・硬さ:ミディアム
・アッパー素材:Syn Flex
・フィックス:ベルクロ&シングルストラップ
・ソールラバー:Science Friction 3.0・ヒール&ランドラバー:Science Friction R2
・ミッドソール(シャンク):1.8mmポリカーボネートミッドソール(コンケーブ構造)
・ダウントゥー:マイルド・ターンイン:アグレッシブ
・ビーガンフレンドリー
▼愛用クライマー・イーサン-プリングル:アメリカ 外岩プロクライマー
・サム・アベズー:WCフランス代表プロコンペティター
・レオ・アベズー:WCフランス代表プロコンペティター
・アレクセイ-ルブツォフ:オリンピック ロシア代表プロコンペティター、WC年間覇者
・ビクトリア-メシュコバ:オリンピック ロシア代表プロコンペティター
・阿部桃子:2022日本代表、WC出場多数
・高野正:パラクライミングR3日本代表、2023WC金メダル
エンスフリクション3.0ラバー
初期のマドロック・ラバーフォーミュラの発売から数年後に開発された新しいサイエンスフリクション3.0コンパウンドは、マッドロック・ブランドにとって特別なマイルストーンとなりました。
米国での徹底的な研究と新しい製造工程を経て、この新しいフォーミュラは、これまでのラバー性能とは明らかに異なる特性を持っています。
サイエンスフリクション3.0は、これまでのどのコンパウンドよりも耐久性に優れ、様々な環境においても高いフリクション性能を実現しています。この最適なバランスは、新しい配合により高められたコンパウンドの引き裂き強度と形状記憶力を高めることでした。
そのユニークな特性と比類のないパフォーマンスにより得られるメリットは、各シューズ全体の性能を引き上げています。
新しいサイエンスフリクション3.0ラバーは、シンプルなソールラバーだけでなく、立体成型によるフッキングヒールカップや3Dコンケーブソールなどのシューズコンポーネントや、すべてのロックシューズのパーツに使用されています。
- 3Dヒールカップ史上最高のフッキングヒールの登場です。
世界中のアスリートチームの協力を得て、私たちは、これまでのどのヒールデザインよりも優れたフック、スメア、ジャム、ロッキングを可能にするヒールカップを設計しました。
新しい立体成形ヒールカップは、フィット感を向上させ踵をフィックスさせる能力の強化だけでなく、表面に溝を設けることで、ヒールがサーフェスからスリップすることを防ぎエッジングする事さえ可能にし、クライミング技術の幅を広げることに成功しました。
他の機能と同様に、私たちは妥協のない素材を使用し、革新的なデザイン設計に挑戦する事で、クライミンググレードに関わらずクライマーの可能性を広げるシューズを提供し続けています。- 3Dトゥーカップ立体成型技術(モールディングテクノロジー)によりデザインされたトゥーカップ。ソール、ランド(側面)、アッパー(上部)の全てを一体化し、よりスムースな立体デザインにすることで、連続したスメアリングフットワークを実現し、パワーロスをなくします。また、ソールとランドに継ぎ目がないことから、ラバーの剥がれを無くし高い耐久性を持ちます。コンケーブミッドソールと併せることで、よりアグレッシブなダウントゥーを形成し、繊細なエッジングやパワフルなかき込み動作をアシストします。
動画の要約
1. Droneシリーズは多様な性能モデルを展開
Mad RockのDroneシリーズは、同一のフィット感を保ちながらも、異なる硬さ、ラバー、トゥ形状を持つ複数のモデル(Drone 2、Drone CS、D2.ONE)を用意し、クライマーの多様なニーズ(エッジング、トーフック、柔軟性重視など)に対応している。
2. 各モデルの特徴
- Drone 2:最も剛性が高く、エッジングに強く、最もアグレッシブな形状。
- Drone CS:柔らかいラバーと薄めの構造で、競技向けの繊細なフィット感と柔軟性。
- D2.ONE:CSと2のハイブリッドで、快適性とパフォーマンスのバランスが良く、最新モデル。
3. ミッドソールとラバーの違い
モデルごとに異なる素材と構造のミッドソール(ポリカーボネート、圧縮ポリエステルなど)を採用し、エッジング性能や柔軟性に差を持たせている。ラバーは「Science Friction」と「XF」の2種を組み合わせて使うモデルもある。
4. HV(ハイボリューム)・LV(ローボリューム)展開で幅広い足型に対応
すべてのDroneモデルにHV(幅広)とLV(幅狭)の2種類があり、ユーザーは自分の足型に合わせて選べる。特にLVモデルは市場でもトップクラスに狭めの設計。
\シューズの臭いが気になる方にオススメ!/
実際に自分が登ってみてレビュー
この記事を書いた人
ぶちょー(クライミング飛鳥店長)
15歳からクライミングをはじめ、現在30歳。
趣味は読書やカメラ。
【登ってきた主な課題】
最高RP 四段+(V13) 5.13d
ハイドラ(四段+) フルチャージ(四段) Ammagamma (V13)Midnight Lightning(V8)などなど
リキッドフィンガー 5.13d

- ミウラー EUR38 裸足ジャスト 10年以上愛用
- コブラ
- パイソン
- フューチュラ
- ソリューション EUR39
- インスティンクトVS EUR40 ジャスト
- フューリアS EU40 ジャスト 5年以上愛用
- アグロ US8 ジャスト 5年以上愛用
- フリーレンジプロ US8.5 ゆとりあり
- VXI US9 ゆとり大
- JET7
- フラッグシップLV US8 きつめ
- VIM US8.5
- レグルスLV US8.5 ジャスト
- スープアップ US8.5 ゆとりあり
- アップモックUS7 ジャスト 1年愛用
- シャーマンプロ US8.5
- ゼニストプロ US9 靴下
- STAY US8 靴下ジャスト
- DRONE2.0LV US8 靴下
- DRONE CS US8.5 靴下
- D2.ONE US8 靴下
- SHARKⅢ US8
- UP⁻FLOAT US8 靴下
僕の足形は、わりと細身で甲が低い足形をしています。
体重は58㎏です。
靴下を履かない場合、ハーフサイズ下げます。
着用した第一印象:フィット感が良く、履き心地が良い
D2.ONEを履いた瞬間、まず感じたのは柔らかさとフィット感のバランス。
ややワイドなダウントゥー・ラストと深めのエラスティックエリア(アッパーの伸縮性のある素材)によって、足入れが非常にスムーズ。
ただし、柔らかいとはいっても“フニャッと”した感じではなく、ミディアム剛性が足全体を安定させてくれます。
形は細身で私はすんなり入りますが、甲高の方は足入れに苦労していました。
DRONE2.0よりは足入れが楽です。
DRONE(ドローン)シリーズはある程度剛性がある
私は今まで「VXI」や「スープアップ」などのふにゃふにゃシューズを多く履いてきて、思ったことがあります。
MADROCKが謳う”柔軟性のあるシューズです”、はシューズ全体でみると中堅です。
DRONE2.0は多くのメーカーのシューズを比べた中で一番剛性があり、CSも中々の剛性です。
D2.ONEも他のMADROCKのシューズと比べれば”柔らかめ”ではありますが、やはりある程度の剛性があります。
これはシャンクが入っていることによるものです。
シャンク(形状や硬さをだすためのソールの内側の板)
D2.ONEには蹄状のシャンクが搭載されており、先端がより剛性のあるシューズになっています。
D2.ONEに貼ってあるシャンクは今までのDRONEとは異なり、履いているうちに柔らかくなるそう。
今回借りて履いたシューズは比較的新しく、どちらかというと剛性がまだまだ健在でした。
これ以上に柔らかくなる場合、ボテなどの処理やトゥフックもだいぶ良くなりそうです。
圧巻のヒール性能
やはりMADROCKの特殊ヒール形状はすごい。
何がすごいかというと「細かいエッジにヒールをかけた時の安定感」です。
外れない。
いつものシューズと同じ感覚で掻きこんでいくと膝が痛くなるほどです。
ただ、このヒールを始めて使う人は多少の慣れの期間が必要です。
踏み、掻きこみの違和感
ヒールだけではなく、アウトソールもぼこぼこっとした特殊な形状になっており、おそらく一般的なフラット及び、ちょいダウントゥの柔らかめシューズを使用している方は慣れるのに時間がかかりそう。
D2.ONEは普段のダウントゥのシューズより指が伸びて収まっています。
そのため、通常のシューズと比べて力みポイントが異なり滑ることがあります。
本気シューズは攻めている、という人は要注意です。
その点「DRONE CS」の形状はしっかりと掻きこむ形に足が収まりまるため、力の伝達に違和感はなかったです。
リソールできる業者が少ないのが残念
調べると「ナカダ商会」さんがリソールを受け付けているようです。
ナカダ商会 https://www.shoes-doctor.com/repair/?id=1706918793-350629&ca=7
こんな人におすすめ!
初心者 | |
中級者 | |
上級者 |
- ヒール・トゥフックを多用する課題が好きな人
- ソフトすぎず硬すぎない、ミディアム剛性のシューズを探している人
- ダイナミックな動きが多い人
- スメア性能とエッジング性能の両立を求める人
- 柔らかいけど型崩れしにくいシューズが欲しい人
- 中級者以上で、2足目・3足目のシューズとして性能を重視したい人
まとめ:D2.ONEはバランスのとれた革新的なシューズ
「硬すぎず柔らかすぎず」「フリクションがありながら耐久性もある」「足型に無理がないのにフィットする」「ヒールフックとトゥフックが両立」
──これらのバランスが絶妙に取れているのがD2.ONEです。
「エッジにヒールをかけたい」、「柔らかすぎないシューズがいい」、「耐久性が欲しい」D2.ONEはまさにそのニーズを満たす存在です。
快適な高性能ヒールシューズを求めている方にはマストです。
製品スペック
- ラスト:マイルドダウントゥー、アグレッシブターンイン
- フィックス:シングルベルクロ
- アッパー:Syn Flex
- ソール:Science Friction 3.0(ミディアム剛性)
- ミッドソール:1.8mm ポリカーボネート製シャンク
- ヒール:3D成型+Science Friction R2
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