クライマーは食事で強くなる。その4[なぜ太るのか]

登るためにダイエット、したことありますか?
体が重いと感じたクライマーなら、一度はダイエットをしたことがあると思います。
クライマーにとって”体を軽くすること”は、数ある上達法のなかでも一番手っ取り早く、わかりやすい方法ではないでしょうか。
もし大会やコンペ、冬の外岩シーズンで成果を出そうと思った場合、そこに向けて筋肉を落とさず、脂肪を落とすという高度な体重管理が必要です。
目標がなくても普段から体重管理ができていれば、いざ「目標が決まった!」というときに少しの努力で理想の体重に調整することが可能となります。
この記事、次の記事では続けて「ダイエットしたい方」に向けて記事を書こうと思います。
この記事では、「太る理由」を一緒に考えていけたらと思います。
こんな悩みや疑問を抱えている人はぜひ最後までお読みください↓
- 最近体重が増えてきた…体が重い…
- 食欲が抑えられない…
- 炭水化物をどれくらい食べて良いのかわからない…
- アルコールは飲んでも良いの…?
- ダイエットしたい…
目次
なぜ体重が増えるのか(基本編)
人はなぜ体重が増えるのでしょうか…
この項で話すのは、体脂肪ではなくて”筋肉も含めた”体重についてです。
脂肪が増えれば体重が増えますが、筋肉がついても体重は増えます。
体重の増減は基本的に、エネルギーの収支によって左右されます。
「1日の摂取エネルギー>1日の消費エネルギー」というように摂取エネルギーの方が多い場合、体重は増加します。
「1日の摂取エネルギー<1日の消費エネルギー」このように消費エネルギーの方が多い場合、体重は減少するのです。
摂取エネルギーには食事以外で蓄える方法はないですが、消費エネルギーには3種類の消費方法があります。
基礎代謝 | 約60% | 生命維持に必要なエネルギー代謝。内臓の活動や代謝回転など、何もしなくても使われるエネルギーで、筋肉量が増加すると代謝量が上がる。 |
生活活動代謝 | 約30% | 日常生活、スポーツなどで使うエネルギー代謝。身体を動かすときに使われるエネルギーで、運動量が上がることで代謝量も上がる。 |
食事誘発性熱生産 | 約10% | 食べた物を消化吸収するための代謝。タンパク質の摂取量を増やすことで代謝量が上がる。 |
筋肉になるカロリーと体脂肪になるカロリーがある
ダイエットと聞いてまず、頭に思い浮かべるのは「カロリー計算」ではないでしょうか。
一般男性の平均必要カロリー量は2650kcal。
「平均必要カロリー量より摂取カロリーを少なくすれば痩せる、多くすれば太る」という考え方が一般的です。間違ってはいません。
しかし、カロリー計算のみで体脂肪が落ちるかというとそうではありませんし、無理にカロリーを減らせば同時に筋肉も落としてしまいます。
糖質、脂質、タンパク質にはそれぞれカロリーがありますが、その中でも人はタンパク質の割合を高めると体脂肪が減るのです。
なぜなら、食事誘発性体熱産生によるカロリー消費は糖質や脂質よりも約6倍と非常に高く、さらにタンパク質をしっかり摂取することで筋肉量が増え、基礎代謝も上がります。
これは後述しますが、タンパク質には食欲を抑える効果があります。
摂取カロリー量が増えてもそれが筋肉の合成に使われれば、カロリーオーバーしても体脂肪とならないため問題ありません、逆に糖質には中毒性がありますし、使われないエネルギーは体脂肪として蓄えられやすいのです。
これらのことから、カロリーの内容(糖質、脂質、タンパク質)が把握できていない、カロリー計算ダイエットには意味がありません。
というのが僕の結論です。
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