以下のように感じているあなたは、クライマーとしての成長の機会を大幅にロスしています。
高グレードを登るには才能が必要だよ!僕には無理…
登れない課題が多くて、やる気が起きない…
最近、言い訳が多い気がする
自分には才能が足りない…
これらの悩みは、考え方を少し切り替えるだけで「ぐんぐん成長するクライマー」になることができます。
あなたには「ぐんぐん成長するクライマー」になって欲しいと願い、この記事を執筆しました。
考え方を切り替え、努力を楽しむクライマーになりましょう!!
- 成功しているアスリートの考え方
- 成長するクライマーの考え方
- 成長が止まりやすいクライマーの考え方
- 指導者、保護者の考え方
- 成長する考え方に切り替える方法
※この記事は上記の本を参考にし、クライマーに伝わりやすくなるように執筆しました。
成長するアスリートたち
世の中の成功しているアスリートたちの考え方を紹介します。
- 自分の成長プロセスに喜びを感じている
- ベストを尽くし、学んで向上することが成功だと考えている
- 失敗は教訓を与えてくれるものと考えている
- 成功してもなお、維持し向上する方法を探している
- 成功しても自分だけの力ではなかったと考える
力量の差
自分の力量と強いクライマーの力量を見比べて、多くの人はこう言います。
「あの人は小さいころからやっていたから」
「環境が良かったから」
「才能があるから」
力量の差はそこだけなのでしょうか。
違いますよね。
今までにどんなことを思い、考えて登ってきたのか。
それが1年、2年と積み重なることにより大きな差になります。
この記事で、考え方によって力量の差が生まれることを深堀りします。
才能
スポーツの世界では才能の”あるなし”が重要視されている傾向にあります。
実際に、人間とは思えない動きや洗練されたムーブを見ると「才能」や「能力の高さ」を感じます。
強いクライマーをパッと見た時、”動き方”や”体”や”トレーニングの量”などは、そのクライマーの能力の高さを直感的に感じます。
それに比べ、心の中や考え方は目に見えず、推し量ることができません。
強いクライマーの技能が欲しいと思ったとき、真似するべきものは「考え方」です。
こう思うことはありませんか?
「なんであんなに頑張れるのだろう」
「できそうもない課題なのに、一生懸命登っている…」
それは、考え方が違うからです。
考え方が違うと、努力の量が変わり、それが能力の差になっているのです。
世の中のアスリートの中に、生まれつきの才能だけで成功した人は一人もいません。
クライマーも、才能だけで高グレードを登れる人は一人もいません。
2種類の心の持ち方
人の心の持ち方には2種類あります。
「成長マインドセット」と「固定マインドセット」です。
「成長マインドセット」の人は、能力は努力すれば伸びると信じていて、プロセスを大事にした考え方を持っています。
「固定マインドセット」の人は、能力は才能で決まっていると信じていて、結果を大事にした考え方を持っています。
中には才能や能力は元から決まっていて、それらはずっと変わらないと悲観的な主張する方がいます。
これは間違いで、正しい練習や努力を積み重ねることで才能や能力を伸ばすことができるのです。
最初の段階では遺伝に左右されることもあるかもしれません。
しかし、時間や努力の積み重ねは遺伝的資質を飛びこえ、最後に飛躍が訪れます。
時間や努力の積み重ねを「成長マインドセット」の人は苦も無くやってのけてしまうのです。
この項目で言いたいことは、「どちらの考え方で登っているかにより、クライマーの成長スピードや限界に差が出る」ということです。
次の項目では成長マインドセットや固定マインドセットを持ったクライマーは、どのような考えで登っているのかを紹介します。
成長するクライマー
成長するクライマーはどのような考えをもっているのでしょうか。
説明していきます。
- 落ちること、登れないことは成長するための試練だと考える
- 落ちることに疑問を抱く
- できないと思っても、多くの努力をしてから諦める
- 成長するために難しい課題に取り組む
- 才能は元からあるものではなく、努力で火が付くものと考える
- 努力が実を結ぶのには時間がかかることを知っている
信じるもの
成長マインドセットを持っている人は、才能は元からあるものではなく、努力によって火が付くこと、それが時間がかかることを知っています。
立ちはだかる壁が厚ければ厚いほど、力をふり絞って頑張ります。
なぜなら、その壁を乗り越えた時に自分は成長できると信じているからです。
成長するクライマーは、自ら進んで困難に挑戦するだけでなく、それを糧にすることができるのです。
要するに「この課題は難しい、それが楽しい!面白い!」と考えることができるクライマーは”強い”ということです。
成長が止まりやすいクライマー
以下の考えをもっているクライマーは、成長が止まりやすいクライマーと言えます。
- 落ちること、登れないことはは自分に才能がないせいだと考える
- 落ちることを恐れる
- できなかった時、言い訳や何かのせいにするのが早い
- 自分の強さを証明するために課題に取り組む
- 才能がない人が、努力をしなければいけないと考える
- 努力はすぐに結果につながると信じている
やる気が上がる時
固定マインドセットのクライマーは、順調に進んでいる時にやる気が上がります。
それが手に負えなくなると(これは登れる!と感じられなくなると)目に見えてやる気が低下するのです。
自分の強さが証明されないと、面白く感じません。
順調に進んでいる時は、やる気が上がることに加え優越感を感じます。
理由は、能力が人よりも優れていることにより、自分の才能が証明されているからです。
信じるもの
さらに、固定マインドセットの人は「努力というのは才能がない人が行うもの」と信じています。
そして、成長しにくいクライマーは「その時の結果」が重要なのです。
「どうせ~」「~のせい」と、失敗を何かのせいにして”すぐにあきらめる”クライマーも成長が止まりやすいと言えます。
指導者と保護者のマインドセット
ここまで読んでくれてありがとうございます。
あなたには心に刺さる項目はありましたか?
次の項目では「もっと自分も成長しなければいけないな」と僕の心に突き刺しています(自爆)
僕のような”教える立場”の方や、”褒めることのある”方がいれば、読んでおいて損はないかと思います。
- 結果ではなく「努力」「成長」「選択」を褒める
- どんな人でも才能は伸ばせると信じ、教える
- 感謝の気持ちで教える
- 指導者、保護者も成長するための努力と情熱を見せる
- 才能を選ぶのではなく、能力を育てる
- 率直な意見を言い、ためらわず反対する
- 怒らずに許し、学んでもらう
褒める内容は3つ
指導者や保護者がクライマーを褒める場合、「努力」「成長」「選択」を褒めましょう。
「選択」を褒めなければいけないのは「まちがった努力がある」からです。
いまするべき努力や正しい努力をしているかを見極めなければいけません。
もし、キッズクライマーで例えるなら「指が成長途中なのにカチ持ちを鍛えた努力」と「運動能力を鍛えていく努力」では後者の努力を褒めなくてはいけません。
なぜなら、前者は故障のリスクが大きいのに対し、後者は若年期のクライマーには効果が高いからです。
やってはいけない褒め方
対して、やってはいけないのは「結果」や「能力」のみを褒めることです。
なぜなら、結果や能力を褒めることが「難しい課題に挑戦する意欲」を喪失させてしまうからです。
分かりやすくすると、課題ができたことを褒めるとすぐに登れる課題にしか手を出さず、難しい課題のトライをおろそかにしまうということです。
僕たちのような(どんな些細な事でも)教える立場にある人は、練習や努力の積み重ねを”伝わり方に注意しながら”褒めなければいけません。
前を向かせる
コンペに出たキッズを例に挙げます
入賞できず落ち込んでいる子供にはなんて声を掛けますか?
こう声をかけるのがベストです。
「悔しいよな。まだ実力が足りなかったんだよな。」
「君より長くクライミングをしている子や、もっと頑張ってきた子がたくさんいたんだ。」
「勝ちたいと思うなら本気で登ることだ。」
「楽しむためなら今のままでもいい。」
「強くなって競技で勝ちたいと思ったらもっと頑張らないといけない。」
ここまで言える大人はいるのでしょうか。
言葉にしなければいけない重要な部分は、「失敗から何を学ぶべきか」「将来成功したいなら、今何をしなくてはいけないのか」を教えなければいけません。
成長マインドセットに切り替える方法
あなたの考え方がネガティブになっていたり、固定マインドセットになっているとき
→マインドセットは変えることができると考えましょう。
課題が難しくなるにつれて、退屈や疲れを感じるのは固定マインドセットのせいだと気づきましょう
→困難に打ち勝った時に、学びや成長があることを思い出してください。
あなたが難しい課題に出会い、自分の弱さを感じて心が折れそうなとき
→自分の弱さを認め、能力は伸ばせることを思い出しましょう。
→難しい課題から何を学ぶのか、どうすれば克服できるか考えましょう。
あなたが最初から無理だと諦めている課題がある時や、失敗が怖いとき
→努力してみるまで無理かどうかわかりません。
→登りきることができなくても、学ぶことができればいいと考えましょう。
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