
「5級の課題がなかなか登れない」



「綺麗に登れている気がしない」



「効果的な練習法が分からない」
多くの初心者が同じ壁にぶつかっています。
この記事では、5級攻略に欠かせない動きのコツや練習法を丁寧に解説。
この記事を読み、実践することで5級を安定してクリアできるだけでなく、自分の成長を実感し、ボルダリングの楽しさと達成感を最大限味わえるようになります。
わずか10分で、あなたのボルダリングが確実に変わる一歩にしましょう!
この記事を書いた人
ぶちょー(クライミング飛鳥店長)
15歳からクライミングをはじめ、現在30歳。
趣味は読書やカメラ。
【登ってきた主な課題】
最高RP 四段+(V13) 5.13d
ハイドラ(四段+) フルチャージ(四段) Ammagamma (V13)Midnight Lightning(V8)などなど
リキッドフィンガー 5.13d


\意外と楽しい!世界で流行りのボルダーボール!/
5級攻略に必要な心構え(マインドセット)


- 5級は誰でも越えられる壁である
- 成長を止める「自己否定」の罠
- 達成のイメージが成長を加速させる
5級は誰でも越えられる壁である
5級は、初心者から中級者への第一歩として多くの人が目指すグレードです。
極端なパワーや難解なテクニックはあまり求められず、基本的なムーブとバランスの理解があれば十分に対応できます。
ジムによって多少の差はあるものの、多くの課題は「正しい体の使い方」がカギとなります。
大切なのは「難しそう」と構えるのではなく、「登れるようになる過程のひとつ」と前向きにとらえていきましょう。
成長を止める「自己否定」の罠
「自分には向いていない」「センスがない」などの自己否定は、成長を止める最も大きな要因です。
その理由は、クライミングにおいて最も大切なのは継続と試行錯誤であり、自己否定によって挑戦の意欲が失われてしまうからです。
失敗は成長の材料です。
自己否定は封印し、試行錯誤を楽しむ姿勢が5級突破には欠かせません。
課題に対して「いつか必ず登れる」と信じてトライを続けることで、微調整やムーブ理解が深まり、成功に近づくのです。


達成のイメージが成長を加速させる
「5級を登れた自分」を具体的に想像することで、練習のモチベーションは大きく高まります。
脳は現実と想像の区別がつかないため、成功のイメージを繰り返すことで動きがスムーズになりやすいのです。
これはスポーツ心理学で“メンタルリハーサル”と呼ばれ、多くのアスリートが取り入れています。
登る前に「このホールドを取って、次にこう動く」と頭の中で描くことで、実際の動きも洗練されます。
初心者にこそおすすめのトレーニングは「入念なオブザベーション」なのです。
運動イメージと運動パフォーマンス:https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl/56/8/56_568/_pdf


5級クライマーはフォームの確立とポジションの理解が必要


- フォームとは「土台」である
- 骨盤と背中の意識がムーブの質を左右する
- 足の置き方で全体のバランスが変わる
- 正しいポジション取りが省エネと成功の鍵
フォームは土台
正しいフォームとは、クライミング中に無駄な力を使わず、効率よく動くための「土台」のようなものです。
理由は、フォームが安定していないと、力の伝達がうまくいかず、保持力やバランスに無理がかかるからです。
例えば、初心者のうちは腕に頼って登ろうとする傾向がありますが、正しいフォームでは重心を足に乗せて登るため、腕の疲労を最小限にできます。
フォームの安定は省エネで動くための土台となり、今後のクライミングが楽になるかどうかが決まります。
骨盤と肩甲骨の意識がムーブの質を左右する
クライミングにおいて骨盤と肩甲骨の位置は非常に重要で、これが動きの滑らかさや力の伝達効率に直結します。
なぜなら、骨盤が後傾していると体が壁から離れ、ホールドを持つ腕や指に負担が集中するからです。
具体的には、骨盤を立てるように意識し、胸を開くことで、姿勢が安定し、下半身から上半身への力の連動がスムーズになります。
さらに肩甲骨を丸めずに安定させ、寄せて引く動きを使うことで、動作も効率的になります。
フォームの改善には動画で自分の登りをチェックするのが効果的です。
足の置き方で全体のバランスが変わる
足の置き方はクライミング全体の動きに大きく影響します。
理由は、足置きに不安があると重心がずれ、上半身のホールドへの負荷が一気に高まるからです。
初心者はつい「足で立つ」意識が弱くなりがちですが、丁寧に足を置くだけで、登りの安定感が劇的に変わります。
繊細な足技は、フォームと連動して動きの質を高める重要な要素です。
正しいポジション取りが省エネと成功の鍵
「ポジション」とは、クライマーの体とホールドのバランスの良い位置関係のことを指し、これを正しく理解し取ることで、最小限の力で最大の効果を得られるようになります。
ポジションを意識する練習法としては、他人の登りを観察して動きを真似る、動画で自分の動きをチェックする、登る前にイメージするなどがあります
正しいポジション取りは、5級以上の課題でも通用する武器となります。
\理論的に学びたい方にオススメ!/
5級を目指す方の苦手の克服と練習方法


- 弱点を分析しよう
- 動きのバリエーションを広げる方法
- 違う傾斜を積極的に登る
- 他人の登りを観察・模倣する
- セッションで気づく自分の癖
自分の弱点を分析しないと成長が止まる
5級を安定して登るには、自分の弱点を正しく把握することが重要です。
苦手な動きを放置すると、特定のムーブに対応できず、成長が止まってしまいます。
登れなかった課題の原因を分析し、動画で確認したり、仲間に見てもらったりすると改善点が明確になります。
たとえばひねりの動きを苦手にして避け続けると、似た課題で行き詰まりますが、苦手を克服すれば動きの幅が広がり、上達の近道になります。


動きのバリエーションを広げる方法
動きのバリエーションを増やすには、意識的に「新しい動き」に触れることが大切です。
おすすめの方法は、上級者の登りを観察すること。
動きの滑らかさや足の使い方など、真似したくなるポイントがたくさんあります。
また、セッションで他の人のムーブを見ると、自分では思いつかなかったアプローチに気づけます。
さらに、ジムのスタッフや上手な常連にアドバイスをもらう、書籍やYouTubeなどの教材で理論を学ぶのも効果的です。
実践と知識の両面から動きを学ぶことで、クライミングの幅が広がっていきます。
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違う傾斜を積極的に登る
垂壁、スラブ、緩傾斜、強傾斜、それぞれの壁には異なる技術が要求されます。
特に初心者は得意な傾斜に偏りがちですが、それでは上達が遅くなります。
たとえば、スラブは足の繊細な使い方とバランス力を求められ、強傾斜は保持力とコアの強さ、そして連動したムーブ力が必要になります。
普段登らない傾斜にチャレンジすることで、身体の使い方の幅が広がり、総合的なスキルアップにつながります。
他人の登りを観察・模倣する
他人の登りを見ることは、上達の最短ルートのひとつです。
特に自分より上手な人の登りには、学ぶべきヒントがたくさんあります。
視線の動き、重心の移動、ホールドの持ち方、足の置き方、姿勢の変化——これらを観察することで、「自分の登りと何が違うのか」に気づけます。
そして、それを真似することで動きの引き出しが増えます。
セッションで気づく自分の癖
複数人で登るセッションでは、普段の一人登りでは気づけない「癖」や「盲点」が見えてきます。
たとえば、「肩が上がってしまっている」「腰が落ちている」「腕で引きすぎている」など、第三者の視点やアドバイスによって客観的な気づきを得られるのがセッションの最大のメリットです。
また、他人の工夫や課題への取り組み方に触れることで、発想の幅も広がります。
自分一人の登りに限界を感じているなら、積極的にセッションに参加しましょう。
初級者クライマーのよくある失敗とその対処法


- 足を無意識においてしまう
- 脱力できずに力任せになる
- オブザベーションを丁寧に行う
- 登れないからといって筋トレしてしまう
足を無意識に置いてしまう
初心者がよく犯すミスの一つが「足を無意識に置いてしまう」ことです。
これは無意識に適当に足を置いてしまい、バランスが保てなくなったり、無駄な力が入ってしまうというものです。
対策としては、ムーブを起こす前に「足の位置を確認する癖」をつけることが重要です。
また、登っている最中も一手ごとに「ここに足を置くと安定するか?」と自問する意識を持ちましょう。
この意識が身につくと、足の置きミスが減り、体重移動がスムーズになり、腕の疲労も軽減されます。
足を丁寧に使う意識を高めることは5級を超えていくために必須の技術です。
脱力できずに力任せになる
初心者が陥りやすいもう一つの失敗は「脱力できずに力任せになる」ことです。
ボルダリングは「力を入れるべきところと抜くべきところを見極めるスポーツ」と言えますが、力任せに登ると短時間で筋肉が疲れてしまい、長く登り続けられません。
力のオンとオフを上手いタイミングで切り替えることは、省エネになり、完登につながります。
これは「車の運転」に似ています。
坂道やカーブではアクセルを踏み、下り坂や直線ではアクセルを抜いて惰性で走るように、クライミングでも「力を使うところ」と「抜いて休むところ」を見極めることで、燃料=筋力を無駄に消費せずに済みます。
ずっとアクセルを踏み続ければガソリンはすぐに尽きてしまうのと同じで、常に力を入れ続けると体力が先に尽きてしまいます。効率よく登るには、タイミングよく脱力する“惰性の走り”を覚えることがカギなのです。
練習方法としては、「簡単な課題を死ぬほど繰り返す」が効果的です。
脱力のタイミングをマスターすると、持久力が向上し、5級の課題も安定して登れるようになります。力に頼らず、効率的に体を使うことが強さの秘訣です。


オブザベーションを丁寧に行う
5級レベルになると、課題の難易度が上がり、やみくもに登るだけでは通用しなくなります。
そこで鍵になるのが「オブザベーション(課題の観察)」です。
これは、登る前にホールドの配置や動きの流れを頭の中でシミュレーションする作業のことです。
オブザベーションが不十分だと、登っている最中に迷ったり、無駄な動きをしてしまい、結果としてバランスを崩したり、次のホールドに届かないといった失敗に繋がります。
逆に、事前に動きをしっかりとイメージできていれば、無駄な力を使わず、効率的にムーブを繋げることができます。
登る前の数分間を「考える時間」に充てることで、成功率は大きく変わってきます。
丁寧なオブザベーションは、5級を安定して登るための最も手軽で効果的な“技術”なのです。
登れないからといって筋トレしてしまう
ボルダリングに行き詰まると、「もっと筋力があれば…」と考え、すぐに筋トレに頼ろうとする人が少なくありません。
もちろん、最低限の筋力がない場合は、体を支えるための基礎的なトレーニングは必要です。
しかし、初心者や5級を目指す段階において重要なのは、筋力の強化よりも「技術の習得」です。
その理由は、5級課題では極端なパワーが求められることは少なく、正しいフォーム、バランス感覚、足の使い方、重心の移動といった「体の使い方」が登れるかどうかを大きく左右するからです。
筋トレばかりしていても、登り方を間違えたままだとその力を活かすことができません。
筋力は「必要になってから鍛える」くらいで十分です。
登れない原因が本当に筋力なのか、それとも技術不足なのかを冷静に見極めることが、効率的な上達への近道になります。
最後に:あなたは必ず登れる


継続こそ5級クライマーまでの最大の近道
ボルダリングの上達において、技術や体力も重要ですが、最も大切なのは「続ける力」です。
続けることは才能ではなく習慣であり、どんなにセンスがなくても、毎回少しずつ挑戦を続けることで必ず成長できます。
5級という壁も、最初は大きく感じるかもしれませんが、継続して登り続けるうちに自然と登れるようになります。
なぜなら、登るたびに体の動きが記憶され、脳が効率的な動きを学習するからです。
実際に、多くのクライマーは「続けることができたから登れた」と語ります。
逆に途中で諦めてしまうと、せっかくの成長の機会を逃すことになるのです。
だからこそ、焦らず自分のペースで続けていくことが、5級攻略の最短ルートなのです。
小さな成功体験を積み重ねよう
ボルダリングの楽しさは「できなかったことができるようになる」過程にあります。
5級の課題をクリアするためには、小さな成功体験を積み重ねることが効果的です。
例えば、「今日はこのムーブがうまくできた」「前回よりも一手多く登れた」など、日々の成長を実感しましょう。
こうした積み重ねが自信となり、次の挑戦へのモチベーションにつながります。
成功体験は脳にも良い影響を与え、ポジティブな感情がパフォーマンスを高める効果があります。
心理学では「成功体験の積み重ね」が自己効力感を育むと証明されており、スポーツでも重要視されています。
だからこそ、失敗を恐れずにチャレンジし、できたことにしっかり目を向けてください。
まとめ
5級の壁を超えることは、ボルダリングの楽しさをより深く味わう第一歩です。
継続すること、小さな成功体験を積むこと、楽しむこと、そして自分を信じること。
この4つが揃えば、あなたは必ず5級を登ることができます。
これからも焦らず、着実に進んでいってください。
クライミングはあなたの人生に新しい可能性と喜びをもたらす素晴らしいスポーツです。
あなたの成長と成功を心から応援しています!
おしまい。
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