どーも!ぶちょーです!
今年の前半にこんな記事を書きました!
「クライマーは食事で強くなるその4」
この記事では主に、クライマーのダイエットについて記事にしています。
その中に「クライマーとアルコール」という項目で、少しお酒についてまとめました。
今回はさらに詳しく「アルコールの分解」と「デメリット」、「妥協案」について説明していきたいと思います。
アルコールに強い人、弱い人
体内に入ったアルコールは、胃や肝臓で酸化され「酢酸」に変わります。
酢酸は血中に流れ、筋肉に送られます。
最終的には筋肉を動かすためのエネルギー(ATP)材料として使われ、二酸化炭素と水になり分解されます。
要するに「筋肉が多い人は、アルコールを代謝しやすい」ということです。
ですが、酢酸にする工程を上手く処理できない人もいます。
筋肉量が多くてもお酒に弱い方は、[アルコール→酢酸]にする分解能力が低いのです。
アセトアルデヒド
聞いたことはありますか?
「アセトアルデヒド」とは顔が赤くなったり、頭痛や吐き気の原因です。
人体ではエタノールの酸化によって生成されて発がん性を持ち、一般に二日酔いの原因と見なされている。またたばこの依存性を高めている。
出典:Wikipedia-アセトアルデヒドより
エタノール(アルコール)が酢酸になるまでにまず、”アルコール脱水素酵素”により「アセトアルデヒド」に変換されます。
この”アルコール脱水素酵素”は胃にもあります。
よって、胃が荒れているとこの酵素を上手く使うことができなくなるため、アルコールの代謝を遅らせます。
「アセトアルデヒド」は”アルデヒド脱水素酵素”により酢酸になります。
他にもアルコールを「アセトアルデヒド」に変換する酵素はいくつかあります。
カタラーゼという抗酸化酵素や、シトクロムP450という酵素で、シトクロムP450はアルコールを常に飲んでいると活性化するようです。
お酒に慣れる。ということですね。
酒に強い、弱い
お酒に強いか弱いか。
それは筋肉が大きくなって代謝能力が上がったり、前述の酵素の働きが活発になると
”お酒に強い”
となります。
アルコールは太る原因
先ほど、アルコールを飲むと分解するために”酵素を働かせる”と書きました。
酵素が働く時、体が「エネルギーがいっぱいだよ〜!」と感じ、今度は同時に脂肪を溜め込む酵素を働かせてしまいます。
これにより、アルコールと食事を同時にとると太りやすくなります。
さて、「クライマーは食事で強くなるその4」
を読んでくれた方は分かるとは思いますが、アルコールを摂取すると起こる弊害はまだあります。
4つほど説明します。
1、内臓の疲労
アルコールが分解するのは主に肝臓です。
肝臓ではタンパク質の分解も行います。
タンパク質は貴重な筋肉の材料ですが、運動後、プロテインとったとしてもアルコールを飲んでしまうと、
タンパク質の分解より先に、アセトアルデヒドという毒物を排除しようと、優先的に肝臓が動き出します。
結果、タンパク質はゴールデンタイムを逃します。
ゴールデンタイムってなに?と思った方はこちら↓
「クライマーは食事で強くなるその3」
あ〜もったいない!
2、コルチゾールの分泌
アルコールを摂取すると、「コルチゾール」というホルモン物質を分泌させます。
この「コルチゾール」はストレスホルモンと呼ばれ、筋肉を分解してしまう作用もあります。
お酒を飲みすぎた場合、この「コルチゾル」の分泌量が増えてトレーニングの効果を半減させます。
ちなみに、「コルチゾール」を抑制するものは”ビタミンC”です。
一日に2,000mgを目指して下さい。
3、テストステロンの抑制
「テストステロン」は男性ホルモンと呼ばれており、強力な筋肉増量ホルモンです。
よくドーピングで聞く、ステロイドはこの男性ホルモンを強制的に増やす薬です。
使っちゃダメですよ?(フリではない)
「テストステロン」
これもまた、お酒を大量に飲むと分泌量が少なくなり、筋肉を作るうえで足を引っ張ります。
4、食べちゃう
お酒を飲むと太ってしまう理由の一番はこれではないでしょうか。
「お酒飲んだら気持ちよくなって、ついつい食べちゃった」
お酒を嗜む方なら、誰にでもありますよね…
先述の通り、食べ物とアルコールを同時にとると、脂肪として溜め込みやすくなります。
お酒を飲むと、食欲が増します。
さらに、自制も効かなくなるため、どんどん食べるようになります。
しかも、食べた記憶も残りにくいというおまけ付き。
罪悪感もなくなっています。
このスパイラルに入ってしまったら、デブまで一直線。
お酒は控えめに
ここまで読んで、一杯飲んだ後の”締めのご飯”が、最悪な理由は分かりましたか?
アルコールを摂取すると
- 食べたものを脂肪として溜め込みやすくする
- タンパク質の分解を遅らせる
- コルチゾールの分泌により、筋肉を分解
- テストステロンを抑制し、筋肉の合成を邪魔する
- 自制が効かなくなり、食べすぎる
- 睡眠の質が低下し、疲れが翌日に残る
- お酒は浪費である
- 面倒くさい人になる(こともある)
このような、デメリットがあります。
途中に書いた”睡眠の質を下げる”について詳しく知りたい方はこちら↓
「クライマーは寝て強くなる」
本気で強くなりたいクライマーは、お酒を控えましょう。
お酒との付き合い方
お酒がないとやってられない!
仕事終わり、登った後の一杯がたまらないんですよ…
という、アルコール依存者に向けても書こうと思います。
僕もたまに飲みたくなることもありますし。
ですが、先にこれは伝えたい。
別にお酒飲まなくても、問題なく生きていけるよってこと。
毎日晩酌している方、意外と一回飲まない習慣ができれば「飲まなくても別に大丈夫じゃんっ」ってなります。
体験済みです。
それでもお酒飲む!という方
しょうがないですね、妥協案です…
その1、食べない
アルコールと一緒に食事をとると、アルコールのせいで、脂肪をためやすくなってしまいます。
そこで、食事をとらなければ脂肪として吸収するものが無くなるので、太りにくくなります。
うーん…
さて、アルコールが入った状態でご飯食べるの我慢できますか?
先ほども書きましたが、飲んだら最後。
自制心はどっか吹っ飛びます。
その2、アルコールの量を減らす
アルコールの量を減らしましょう。
度数の低いお酒を飲む。
でもいいですし
2缶を1缶にする。
でも構いません。
まずは、少しずつアルコールの量を減らしていきましょう。
お酒の”買いだめ”はやめたほうがいいと思います。
ついつい手が伸びてしまいますからね。
その3、蒸留酒にする
そもそも、糖質があまり含まれていない”ローカーボ食”なら、インスリンの影響が少なく脂肪へと変わりにくいのです。
しかし、お酒自体に糖質が含まれていると、太る原因の一つになります。
焼酎、ウィスキー、ブランデー、ウォッカ、ジンなどの蒸留酒を飲みましょう。
その4、チートデイを作る
毎日、お酒や食事を我慢しながら生活すると逆にストレスが溜まってしまいます。
これを解消するのが”チートデイ”です。
(チート=ずる)
週に一回や2週に一回、好きなものを好きなだけ食べることのできる日を作ります。
※注意・毎日チートデイにしてはいけませんよ!
ダイエットなどを始めると、いつ頃からか、
あれ?痩せない…
なんて、突然減らなくなる時期がやってきます。
この時期は「恒常性維持機能」によるもので、「ホメオスタシス効果」と呼ばれています。
つまりこれは、急に痩せてくると体は飢餓状態だと判断し、省エネモードに入ります。
体にある脂肪を維持しようとしてしまいます。
そこで”チートデイ”を設けることにより、「ホメオスタシス効果」を防ぎます。
注意することは、明らかに体重が落ちなくなってきた時にチートデイを設けること。
さらに、体脂肪率25%を越えている人はチートデイ、いりません。
逆に、体脂肪が一桁の人は4日に一回ほどでも良いそうです。
チートデイを設けるとストレスを解消できますが、また次の日に猛烈な食欲に襲われるというデメリットもあります。
ダイエットには強靭な精神力が必要なのです。
まとめ
アルコールに弱い人は、筋肉が少ないか、酵素がしっかり働いていない。
アルコールには、デメリットが多く、効率よく強くなりたいなら控えるべき。
「デメリット」
- 食べたものを脂肪として溜め込みやすくする
- タンパク質の分解を遅らせる
- コルチゾールの分泌により、筋肉を分解
- テストステロンを抑制し、筋肉の合成を邪魔する
- 自制が効かなくなり、食べすぎる
- 睡眠の質が低下し、疲れが翌日に残る
- お酒は浪費である
- 面倒くさいひとになる(可能性がある)
「我慢できないひとは」
- お酒とあわせた食事をとらない(減らす)
- アルコールを飲む量を減らす
- 蒸留酒などの糖質が入っていないお酒にする
- チートデイを設ける
最後に
お酒、毎日飲まないとやってられない!!
と感じることがある人はすでに”アルコール依存症”です。
アルコールが欲しい!気持ちよくなりたい!
完全にドーパミン中毒者です。
お酒は、上手く付き合うことができれば、良い息抜きとなります。
毎日飲むのはデメリットが多くなってしまいますので、お酒を飲む日はここぞという時にしませんか?
大きな成果があった日や、友人と久しぶりにご飯に行く日など…
僕は、こんな感じです。毎日は飲みません。
僕もまた、お酒の美味しさを知ってしまった一人です…
たまに飲んじゃおっかな〜なんて日がありますが、我慢してるんです!
…
登りたい!岩の上に立ちたい!気持ちよくなりたい!
これもまた、ドーパミン中毒者。
クライミング依存症です。
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