どーもぶちょーです!
今回は「女性クライマー」についてまとめようと思います。
さて、オリンピックの種目競技にクライミングが選ばれ、女性クライマーの活躍も報道されるようになってきていますね。
クライミングがもっともっと有名になり、女性クライマーがメディアに出れば、世の女性クライマーはどんどん増えていきます。
それにともない、女性クライマーならではの悩みも増えていきます。
この記事は、女性クライマーの怪我や健康問題を事前に阻止する記事になれればいいなと思います。
有名な女性クライマー
ヤンヤ・ガンブレット選手
メダルはすべてこの方の手中に。
大会の成績が恐ろしい。
身長162cm。
野口啓代選手
2020東京オリンピック代表。
世の女性クライマーの憧れ。
165cm。
野中生萌選手
男から見てもかっこいい。
身長は162cm。
キム・ジャイン選手
2019年10月に開催されたリードワールドカップでは優勝。
身長は152cmと小柄。
石井秀佳さん
2019年、最年少(13)でのV15完登。
11歳で既に三段を登る。
半端ないっす。
白石阿島選手
言わずと知れたスーパーガール。
14歳でホライゾンV15など記録多数。
小山田大さんに”天才”と言われていた。
有名な女性クライマー多い…
紹介しきれません!!
女性クライマーが男性クライマーに劣らない理由
リン・ヒルは当時、男性を差し置いてヨセミテのビッグウォール「The Nose」(14a/b)オールフリー初登。世界最強だったのです。
女性クライマー史の礎を築きました。
気になる方は、本読んでみてくださいね。
では本題。
クライミングは女性と男性の能力差が、他のスポーツと比べて少ないと言われています。
むしろ、女性のほうが有利に働くことさえあります。
その理由を説明いたします。
まず、第一に”軽さ”です。
女性クライマーは男性クライマーに比べて、筋肉量が少ないですが同時に骨量も少ないのです。
クライミングにおいて”軽さ”は圧倒的に武器になります。
さらに、軽いと指にかかる負担も少なく、怪我もしにくいです。
第二に”柔軟性”。
女性は生まれつき柔軟性が高いんです。
柔軟性が高い(可動域が広い)と、怪我をしにくいのはもちろん、遠い一手に手が届いたり、足をホールドから離さずに次のホールドに移行できます!
柔軟性が高いと、使用できるムーブも多くなります。
これも男性との能力差をうめる要因ですね。
↑柔軟性の大切さがわかります。
これを見た時、やべえ…としか言えなかったです…(語彙力)
第三に”指の細さ”。
カチが強い女性クライマーって、たくさんいますよね?
軽さも保持力に影響しますが、細さもまた保持できるホールドを増やすのです。
指の太い男性に比べて、小さいホールドの持ち感がよくなり、ポッケに多くの指が入ります。
正直、羨ましいです。
コンペや大会よりも岩場でのパフォーマンスはこの”指の細さ”が、より影響しているように感じます。
”指の細さ”だけではないのでしょうが…
最近女性クライマーによる、岩場での活躍が目を見張ります。
リーチがない…
それをカバーできるのが”軽さ”と”柔軟性”と”指の細さ”です。
何よりも、リーチの無さや筋力のなさをバネに練習し、それを十分に補っているものがあります。
”テクニック”です。
女性の磨き上げられたテクニックは、同レベルの男性のテクニックと比べて圧勝しています。
僕はそう思います。
女性クライマーの健康問題
女性アスリート特有の健康課題と言われているのが、「エネルギー不足」「視床下部性無月経」「骨粗しょう症」の三症状です。
クライマーは、特に体重がパフォーマンスを大きく左右します。
”体が軽い”ということがクライミングの特性上、有利に働きます。
女性はやってしまいがちなのです。
”無理なダイエット”
これだけは本当に気をつける必要があります。
無理な食事制限や体重コントロールを行なった結果、最悪、前述の三症状におちいる可能性があることを頭に入れておいてください。
女性クライマーが体重を減らそうと、無理な食事制限を行うとどうなるのか。
まず、エネルギーが生まれません。
体を動かすにはエネルギーが必要となります。
エネルギーは食事から。
食事をおろそかに考えていると、パフォーマンスが落ちていきますよ。
食事についてはこちら↓
糖質、脂質でエネルギーを作り、タンパク質で筋肉を作る。
糖質ばかりでは筋肉(パワー)は増えません。
特に女性はテストステロンというホルモン分泌が少なく、男性に比べて筋肉がつきにくいのです。
「クライマーは食事で強くなる」
さらに、食事制限をすると起こりうる弊害はまだあります。
女性はホルモン分泌指令がうまくいかなくなります。
月経周期の異常、進むと「無月経」の状態に陥ってしまいます。
月経周期が異常の状態になると、骨密度にも影響します。
それは、骨量の低下を意味します。すなわち骨密度の減少です。
女性ホルモンの分泌が上手くいかないと最悪、「骨粗しょう症」になってしまうのです。
女性クライマーの怪我
女性クライマーが故障しやすいのはどんな時でしょうか。
ジム店員の僕が見てきた、女性クライマーの怪我をかえりみながら話します。
女性クライマーは筋力の無さからか、負荷が腱にダイレクトかかってしまうことがあります。
そのせいで”パキる”。
例えばポケットホールドにデッド。
(デッド=デッドポイント。勢いよくでていくムーブ)
これは前腕が細く、筋力の乏しい時期におこりやすいです。
「ウォーミングアップもせず、ポケット(悪い)ホールドにデッドはパキる可能性がある」
このことを知っていれば、脳は勝手に力のセーブをします。
しっかり体を温めてからこの課題はトライしよう…と思うことができるはずです。
しかし、怪我の事例を知らなかったり、危機管理能力がない場合…
全力でデッドで保持しにいきます。
結果、故障に繋がるのです。
体全体が使えない人も怪我・故障をします。
肩に妙に力が入っていたり、足おきがおざなりだったり…
体全体を使えるようにならなければ、負荷が一点に集中し、疲労がたまります。
怪我の事例は「クライマーズコンディショニングブック」の載っています。
「ROCK&SNOW 042」の”クライミング中の故障について考える”にも怪我の事例が書いてあります。
怪我の予習は大切ですよ。
他には…
スローパーを持った時に、手首を痛める。
上部にあるアンダーを持った時に手首を痛める。
ピンチを持った時に、肘を痛める。
などの怪我を、僕は実際に見てきています。
怪我(擦り傷や打撲を除く)をしやすい時は…
- クライミングを初めて間もない時
- ウォーミングアップが不十分な時
- 限界グレードをうちこんでいる時
- 疲れが溜まっている時
- 負荷が体の一部に集中する時
このような時に怪我、故障がおこります。
がんばった結果におこる怪我。
それでは元も子もないんです。
長らく慢性的な痛みを抱えているクライマーは、それに慣れ、それが普通と思い込み、故障予備軍の人にそれが普通と教えます。
これでは、けが人が増えていくだけです。
痛みがある状態は”普通ではない”。
大きな怪我や故障になってからでは絶対に後悔します。
身を持って、大きな怪我をしていない人はピンとこないかもしれません。
ですが、どこかに痛みや違和感を感じたら、もっと真剣に自分の体について考えてみてくださいね。
怪我の予防
さて、女性クライマーの怪我を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、自分にあった課題を選ぶことです。
怪我のリスクを考え、判断し、選ぶ。
初心者の方には少し難しいかもしれません。
前述したとおり、怪我をしやすい状況というのは、負荷が一点に集中するときや、疲れているとき、体が温まっていないときです。
このことを頭に入れておくだけでも、怪我の予防になります。
痛みや違和感を感じているにも関わらず、同じ負荷で登り続けるのはやめておきましょう。
次に怪我の予防となるのが、レスト。
クライミングにハマると毎日でも登りたくなってしまうものです。
毎日、高負荷のダメージを与えていては体の回復は追いつきません。
むしろ弱くなってしまうこともあります。
「登りすぎると弱くなる!?理由解説」
怪我と故障を予防するためにはジムに行く頻度も考えなければいけません。
僕は最低一日は空けたほうがいいと思っております。
他の予防策としては、
- 日常的にストレッチをして柔軟性を高めておく
- 暴飲暴食で突然重くしない
- テーピングをする
- 故障事例を先に学んでおく
などが有効です。
コメント